イベント

第4回「アトツギ甲子園」決勝大会、受賞者が決定:経済産業省

2024年 3月 11日

記念撮影する第4回「アトツギ甲子園」の受賞者と審査員ら
経済産業大臣賞を受賞したマルキ建設の堀貴紀氏(左)とプレゼンターの城島茂氏



経済産業省は3月8日、第4回「アトツギ甲子園」決勝大会を東京都港区の品川グランドホールで開催した。全国の中小企業の後継者・後継者候補が既存の経営資源を生かした新規事業のアイデアを競うピッチイベントで、最優秀賞の経済産業大臣賞は株式会社マルキ建設(京都府京丹後市)の堀貴紀氏が受賞した。中小企業庁長官賞は甲子化学工業株式会社(大阪市東成区)の南原徹也氏が選ばれた。

ファイナリストには中学3年生の後継者候補も登壇した



決勝大会には地方予選を勝ち抜いた15人のファイナリストが登壇。1人4分の持ち時間で、磨き上げたビジネスプランをアピールした。ファイナリストの中には、中学3年生の後継者候補もいた。事業新規性や実現可能性、社会性などが審査された。

経済産業大臣賞を受賞した堀氏は建設業・運送業・農業を展開するマルキ建設の3代目の後継候補で、「公共残土で 地域と食卓を豊かに」と題したビジネスプランを提案。荒廃農地の増加と公共残土を起因とした土砂災害の解決策として、公共残土を活用して荒廃農地を整備。その農地で収穫した米から米粉を生産する、というビジネスプランを披露した。

堀氏は「ここまで来られたのは地元の支援機関や経営者、いろいろな方々に支えていただいたおかげ。何か行動を起こそうと思っても勇気がでない人たちもぜひ第一歩を踏み出してほしい」と喜びを語った。

また、中小企業庁長官賞を受賞した南原氏はゼネコンのエンジニアから転身し、父が経営する甲子化学工業に入社した。「廃棄物を活用した環境配慮型社会の実現」と題したビジネスプランでは、廃棄貝殻をプラスチックに配合した素材を活用した事業展開をアピールした。

コンテストに先立ち挨拶した上月良祐・経済産業副大臣は「それぞれの経験や親からの教え、自分なりの着想などを込めた話をされるだろう。4分という短い時間で、とても語りつくせるものではないと思うが、の皆さんが素晴らしいプレゼンテーションをされることを祈っている」とエールを送った。

また、表彰式には、タレントでTOKIO社長の城島茂氏がプレゼンターとして登場。「少子化や後継者問題が叫ばれて久しいが、みなさんの思いを目の当たりにして自分も会社の代表として何ができるだろうと思いながら見つめていた。自分自身もがんばっていこうと励まされた」と語った。

アトツギ甲子園のファイナリストと、地方予選大会で特に優秀と認められた準ファイナリストは、上限200万円・補助率3分の2を補助する小規模事業者持続化補助金の後継者支援枠(特別枠)に申請が可能になる。

詳しくは、経済産業省のホームページへ。