シンポは3部構成。第1部では内閣官房海外ビジネス投資支援室の大矢俊雄室長が「海外ビジネス投資支援の取組み」とのタイトルで基調講演。続いて第2部のパネルディスカッションでは、日本貿易振興機構(ジェトロ)の佐々木伸彦理事長、中小機構の豊永厚志理事長、名古屋銀行の藤原一朗取締役頭取、日本政策金融公庫の田中一穂総裁が登壇。このなかで佐々木理事長は「戦争など世界はリスクに満ちているが、今や日本にとどまっていることがリスクではないのか」と述べ、海外でのリスクを不安視する中小企業に対して海外展開を促した。また、豊永理事長は「コロナ禍でも海外展開に関する相談は増加傾向にあり、とくに海外ビジネスの経験が少ない小規模な企業からの相談が多い」と現状を説明したうえで、中小機構の支援策を紹介し、活用を呼びかけた。
第3部では、中小企業3社の経営者が各社の取り組みを紹介。このうち、大阪・堺の伝統産業である包丁など刃物の製造卸を手掛ける高橋楠(堺市堺区)は2018年から海外展開を始め、すでに海外比率が3割を超えているという。同社の高橋佑典代表取締役は「中小企業が海外展開を進めるうえでは、自社にしかない強みを突き詰めてほしい」と話した。