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ドローンや空飛ぶクルマの最新技術を展示するJapan Drone 2024が開幕:JUIDA

2024年 6月 6日

Japan Drone 2024の展示会場

ドローンや空飛ぶクルマなどの次世代移動システムの最新技術を展示した「Japan Drone 2024」と「次世代エアモビリティEXPO」が5日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開幕した。国産ドローンの開発に取り組むスタートアップ企業や、空飛ぶクルマで地方活性化に取り組む自治体が出展し、来場者の興味を誘っていた。会期は7日まで。

「ドローンは社会インフラになる」と述べる滝澤慶典経済産業省次世代空モビリティ政策室室長

特別講演に登壇した滝澤慶典経済産業省製造産業局次世代空モビリティ政策室室長は、「ドローンは社会インフラとして利活用する段階にある」とし、民間や自治体で点検や防災などそれぞれの用途で活用が行われていることを紹介した。さらに「今後、40キログラムの荷物を1000キロメートル運ぶなど、安全でより重量物を遠くに運べる国産大型機を開発していく。来年開催される大阪・関西万博では『空飛ぶクルマ』の万博会場と別の地区を結ぶ二地点間飛行を実現させるので、是非実際に会場で見ていただきたい」と述べ、空飛ぶクルマの実現に自信をみせた。

能登半島地震の災害支援活動を紹介する展示には高い関心が寄せられた

会場では特別展示として「大阪・関西万博特設コーナー」で空飛ぶクルマのモデル展示が行われた。また「ドローン×能登半島地震~未来に繋がる災害支援活動~」コーナーでは、1月に発生した能登半島地震で、実際にドローンを利用して災害支援に取り組んだ事例が紹介され、多くの来場者が関心を寄せていた。

炎重工の水上ドローン

中小企業も多数出展している。水上ドローンを展示した炎重工株式会社(岩手県滝沢市)は、水上や水中の監視ができるさまざまなタイプを展示している。事業開発部の井原公之氏は「大型船の点検や海洋ごみの回収などに活用されている。竹中工務店などと共に大阪・関西万博にも参加する予定」と言い、今後の用途拡大に期待感を示した。

AirKamuyの山口CEOと開発したVTOL

株式会社AirKamuy(エアカムイ、名古屋市)は、同社が開発した固定翼VTOL無人機を展示している。山口拓海代表取締役CEOは「現状では航続距離500キロメートルで飛行時間6時間だが、今後1000キロメートルで10時間飛行可能な大型タイプを開発していく」と述べ、型式認証の取得に向けて準備を進めると説明した。

エアロファシリティー株式会社(東京都港区)は、ビル屋上に設置するドローン用のポートを提案している。同社はビル用のヘリポートで実績を持つ。ファシリティー事業部の髙橋淳也氏は「ドローンは磁界の乱れに弱い。ドローン用ポートはこの課題に対応するために、床にアルミを施している。展示会でしっかり紹介したい」と意気込みを語った。

詳細はJapan Drone 2024のホームページまで。