調査

コスト増と天候不順で業況DIは▲20.5と2カ月連続で悪化:日本商工会議所

2025年 3月 4日

日本商工会議所がまとめた2025年2月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果によると、全産業合計の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)は▲20.5と前月比5.1ポイント悪化した。コスト増が続く中、急激な気温低下や大雪による工事停滞が発生し、業況DIは全業種で悪化した。

業種別の業況DIは小売業が▲28.5と同8.8ポイント悪化した。年始需要が一服する中、急激な気温低下による客足減少と電気代等のコスト増となったのが悪化の要因。製造業も▲25.0と同4.3ポイントの悪化。機械器具関係全般が力強さを欠いた。建設業は▲16.7と同6.1ポイントの悪化。公共工事が一服する中、一部で降雪による工事停滞の影響が見られた。全業種で業況DIが1.0ポイント以上悪化したのは、2024年6月以来8か月ぶり。

先行き見通しDIは▲15.6と今月比4.9ポイント改善を見込む。足元で実質賃金がプラス基調で推移する中、新年度関連商品等の需要増への期待感が小売業を中心にうかがえる。ただ、長期化する消費マインドの低迷、コスト負担増、人材不足、価格転嫁など、下振れリスクは多い。第2次トランプ政権による世界情勢の不安定を懸念する声も引き続き聞かれ、力強さを欠く状況が続いている。

詳細は日本商工会議所のホームページまで。

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