調査

業況DI前月比2.5ポイント改善:2月末の中小企業景況調査

2023年 3月 30日

全国中小企業団体中央会がまとめた2月末時点の「中小企業月次景況調査」によると、景況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス22.7で、前月に比べて2.5ポイント改善した。新型コロナウイルス第8波の沈静化やインバウンドの増加による人流の回復により、卸売業やサービス業、商店街などの非製造業を中心に景況感が改善した。一方で、エネルギー・原材料価格の高騰と価格転嫁の遅延、半導体や人手不足などによる経営への悪影響が続いている。

業種別にみると、製造業はマイナス29.4で、前月に比べて0.6ポイント改善した。前月マイナスに低下した輸送機器は、船舶・機械などの生産量増加や稼働率上昇などの要因から前月比17.8ポイント改善し、プラス2.4だった。一方、相次ぐ用紙の値上げの影響が直撃した紙・紙加工品はマイナス54.2と前月比26.2ポイントの大幅悪化となった。

非製造業はマイナス17.6で、前月比4.1ポイント改善した。サービス業は前月比7.1ポイント改善のプラス2.1に回復した。卸売業は7.6ポイント、商店街が4.4ポイントそれぞれ改善。小売業は0.7ポイントの改善にとどまった。

調査は都道府県中央会に設置されている情報連絡員(協同組合、商工組合の役職員約2600人に委嘱)に対し、所属する組合の組合員の全体的な景況(前年同月比)を聞いた。

詳しくは全国中央会のホームページへ。

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