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事業再構築補助金の抜本的見直しを行った上で第12回公募を開始:中小企業庁

2024年 4月 25日

経済産業省・中小企業庁は、事業再構築補助金の第12回公募を始めた。令和5年11月に開催された行政事業レビュー(秋のレビュー)での外部有識者による指摘を踏まえ、事業内容を抜本的に見直した上で実施する。

主な見直し策
(1)制度的対応
・複雑との指摘があった支援枠を簡素な形に見直し(6枠⇒3枠)
・新型コロナ対策として実施していた特例的措置である事前着手制度は原則廃止
・すべての申請枠においてコロナ債務を抱える事業者に加点措置(一部の申請枠については必須要件化)を講じ、支援を重点化
(2)事務局審査の改善・体制強化
・採択審査におけるAIでの重複率確認による類似案件排除を強化
・一定期間に特定トピックの申請が集中した場合、一時的流行による過剰投資誘発の恐れがあることから、システム上検知し、審査を厳格化。また、新分野進出は事業の新規性を公募毎に再検証
(3)EBPM(エビデンスに基づく政策立案)の強化
・短期アウトカムとしている事業化段階の報告を四半期毎に行うよう義務化
・他の補助金の申請データを効果検証に活用し、EBPMを強化

第12回公募では、既存の事業類型を見直し、今なおコロナの影響を受ける事業者への支援及びポストコロナに対応した事業再構築をこれから行う事業者への支援に重点化を行う。
コロナで抱えた債務の借り換えを行っている事業者等への支援として「コロナ回復加速化枠」を創設し、今なおコロナの影響を受ける事業者への支援を重点化する。また、成長分野への事業再構築やグリーン分野での事業再構築等を行う事業者への支援として「成長分野進出枠」、国内サプライチェーン及び地域産業の活性化に取り組む事業者(製造業)への支援として「サプライチェーン強靱化枠」を措置するなど、ポストコロナに対応した事業再構築をこれから行う事業者の取組を重点的に支援する。

〇補助金額
[成長分野進出枠(通常類型)]
中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数20人以下】100万円~1,500万円(2,000万円)
【従業員数21~50人】100万円~3,000万円(4,000万円)
【従業員数51~100人】100万円~4,000万円(5,000万円)
【従業員数101人以上】100万円~6,000万円(7,000万円)
※()内は短期に大規模な賃上げを行う場合

[成長分野進出枠(GX進出類型)]
【従業員数20人以下】100万円~3,000万円(4,000万円)
【従業員数21~50人】100万円~5,000万円(6,000万円)
【従業員数51~100人】100万円~7,000万円(8,000万円)
【従業員数101人以上】100万円~8,000万円(1億円)
中堅企業等 100万円~1億円(1.5億円)
※()内は短期に大規模な賃上げを行う場合

[コロナ回復加速化枠(通常類型)]
中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員5人以下】100万円~1,000万円
【従業員6~20人】100万円~1,500万円
【従業員21~50人】100万円~2,000万円
【従業員51人以上】100万円~3,000万円

[コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)]
中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数5人以下】100万円~500万円
【従業員数6~20人】100万円~1,000万円
【従業員数21人以上】100万円~1,500万円

[卒業促進上乗せ措置]
各事業類型の補助金額上限に準じる

[中長期大規模賃金引上促進上乗せ措置]
100万円~3,000万円

[サプライチェーン強靱化枠]
中小企業者等、中堅企業等ともに 1,000万円~5億円

申請受付の開始は調整中。
締め切りは7月26日。

詳細は中小企業庁、事業再構築補助金事務局のホームページまで。