調査

前月比6.6ポイント改善:3月末の小規模企業業況

2023年 4月 28日

全国商工会連合会が28日まとめた3月末時点の「小規模企業景気動向調査」によると、産業全体の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス23.3となり、前月に比べて6.6ポイント改善した。アフターコロナに向けた人流の増加などから2カ月連続の改善となった。

業種別の業況DIは、製造業がマイナス24.3で、前月比7.8ポイント改善した。食料品関連、繊維関連が大幅に改善した。需要回復から受注は伸び始めているものの、コスト高騰が下押し材料になっている。建設業はマイナス25.0で、0.7ポイントの小幅改善となった。人手不足による工期の延長で人件費が増加し、入金が遅れ、資金繰りが悪化した。資材・エネルギー価格の上昇も加わり、厳しい状況が続いている。

小売業はマイナス31.2で、8.7ポイント改善した。コロナ禍に比べて消費は高まりつつあるが、物価高から一部に買い控えがみられる。サービス業はマイナス12.5で9.3ポイント改善した。観光客の増加やコロナ禍で中止していたイベントの再開が改善につながった。

調査は全国約300商工会の経営指導員が対象。3月末時点の景況感を調査票に選択記入した。

詳しくは、全国商工会連合会のホームページへ。

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