調査

前月比5.1%改善:4月末の小規模企業業況

2023年 5月 29日

全国商工会連合会がまとめた4月末時点の「小規模企業景気動向調査」によると、産業全体の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス18.3となり、3月に比べて5.0ポイント改善した。業種によっては、コロナ禍の前の景況感に戻りつつある一方、コスト高や人手不足が深刻化している業種もみられて、回復の足を引っ張っている。

業種別の業況DIをみると、製造業がマイナス21.8で2.5ポイント改善した。コスト高が進んでいるものの価格転嫁が進み、売上額DIがプラス水準を維持した。食料品関連はゴールデンウイークでの需要を見越した受注増から大幅に改善したものの、繊維関連、機械・金属関連が悪化した。

建設業はマイナス21.0と4.0ポイントの改善。売上額DIがわずかに悪化したが、資材価格の高騰から仕入れ単価が上昇に加え、人手不足による受注の抑制、外注費の増加などによって工事原価が高止まりしている。

小売業はマイナス27.3で3.9ポイント改善した。食料品開連・耐久消費財関連は大幅に改善した一方で、衣料品関連が大幅に悪化した。サービス業はマイナス3.1で9.4ポイントの改善となった。旅館関連、クリーニング関連が大幅改善となった。

調査は全国約300商工会の経営指導員が対象。4月末時点の景況感を調査票に選択記入した。

詳しくは、全国商工会連合会のホームページへ。

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