市場調査データ

中古携帯端末リサイクルショップ

スマートフォンを含め携帯端末機種のバージョンアップの動きはめまぐるしく、この動きに機敏に対応するため、中古携帯端末リサイクルショップを利用するユーザーも近年増えてきている。以下では、中古携帯端末リサイクルショップについて、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を基に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で1%、男性2%、女性1%であり、利用率は低い(表1、図1)。

比較的利用している層としては、20代女性(3%)と30代男性(3%)が挙げられる。

また、利用率に比べて「利用経験あるが、現在利用していない」の割合が大きいため、リピート率は低いとも考えられる。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

利用頻度に関しては、ばらつきが大きいが、利用経験者全体で「3年に1回未満(39%)」の利用が多い(図2)。一方、「月に1回以上」利用しているユーザーも利用経験者全体の8%程度存在している。

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

1回あたり利用金額は、1,000円未満から30,000円以上まで、ばらつきが大きい(図3)。しかし、「1,500~2,000円未満」と「2,000~3,000円未満」との境がグラフの50%の水準のやや下に位置していることから、2,000円をやや下回る額が、1回あたり利用金額の一般的な相場(中央値)であると推察できる。

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

今後「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で6%、男性8%、女性4%となっており、男性の方が利用意向は高い(表2、図4)。

中古携帯端末リサイクルショップの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)も、全体で30%、男性36%、女性24%であり、男性の方が利用意向は高いと言える。また、消極的利用意向は、男性では20代、女性では30代を中心に高いという傾向が見られる。とくに20代男性の消極的利用意向は51%に達している。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図4 今後の利用意向

図4 今後の利用意向

積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、全ての年代・性別でプラスとなっており、男性を中心とした幅広い層において潜在需要が存在していると考えられる(図5)。

中古携帯端末リサイクルショップの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)も、全ての年代・性別でプラスとなっており、男性は20代、女性は30代を中心とした幅広い層において潜在需要が存在していると考えられる。

現在の利用率は低いが、認知度の向上や、男性および若い年代の需要を喚起することができれば、中古携帯端末リサイクルショップの需要は大きく拡大すると予想される。

図5 潜在需要

図5 潜在需要

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

調査概要

調査期間:

2013年5月13日~5月19日

調査対象:

全国の20代~60代男女(有効回答数:1,136人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2013年5月