市場調査データ

学習塾

2020年 2月 28日

学習塾は、「ゆとり教育」による学力低下への不安等を背景に市場規模が拡大してきたが、人口減少に歯止めのかからない現状から、近年縮小へと転じている。それにより、学習塾業界の生徒獲得競争は、今後さらなる激化が予想される。以下では、学習塾について、消費者の利用状況や利用意向をアンケート結果を基に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「ほぼ毎日」~「2~3カ月に1回」を合算した「利用率」は、全体で2%、男性3%、女性1%であり、男性の利用率の方が若干高い(表1、図1)。

年代別・男女別でみて比較的利用率が高いのは、30代男性(6%)、20代男性(4%)、そして50代男性・20代女性(3%)などである。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

1回あたりの利用金額に関しては、利用者層全体でみると「3,000円未満」の利用が30%と最も多く、次いで「5,000円~9,999円(26%)」での利用が多い(図2)。全体で、3,000円程度が1回あたり利用金額の相場であろうと推定される。

図2 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」回答者を除く)

図2 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」回答者を除く)

(注:利用金額については、「利用経験あり」が全体数の20%未満と僅少のため、記載事項の数値の取り扱いには留意する必要がある。)

2. 今後の利用意向

今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で5%、男性5%、女性5%であり、利用意向は男性・女性ともに同率となっている(表2、図3)。

一方、学習塾の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全体で28%、男性30%、女性26%であり、こちらは男性の利用意向の方が高い。

年代別・男女別にみると、積極的利用意向は20代女性が高く、消極的利用意向は20代男性・30代男性が高いという傾向がみられる。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図3 今後の利用意向

図3 今後の利用意向

学習塾を利用したことが無い方が、利用したいと思う金額は、全体で「3,000円未満」が81%と最も多く、次いで「5,000円~9,999円(8%)」の回答が多い(図4)。

図4 利用したい金額(「利用したことがない」回答者のみ)

図4 利用したい金額(「利用したことがない」回答者のみ)

(本シリーズのレポートは独自のアンケート調査の結果を基に作成しておりますが、その正確性・確実性を保証するものではありません。本資料のご利用に際しては、ご自身の判断にてなされますようお願い申し上げます。)

調査概要

調査期間:

2019年6月14日~6月17日

調査対象:

国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2019年6月