市場調査データ

アクセサリー・ショップ

アクセサリー・ショップで取り扱われる商品は、品目、素材ともに多岐にわたり、価格も千円程度のものからから数万円のものまで幅広い。幅広い性別・年代に潜在需要が存在するため、品揃えの工夫次第では、他の層の取り込みも可能である。以下では、アクセサリー(貴金属装飾品を含む)・ショップについての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で36%、男性20%、女性54%であり、女性の利用率が高い(表1、図1)。

年代・性別に見ると、利用率が最も高いのは20代女性(62%)であり、次いで、30代女性(59%)、50代女性(52%)などの順となっている。一方、男性に関しては、各年代とも利用率は20%前後となっている。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

利用頻度に関しては、男女ともにおおむね若い年代ほど高いが、60代男女の利用頻度も高い(図2)。利用頻度が比較的高いのは20代女性であり、利用経験者の65%が「半年に1回」以上利用し、26%が「月に1回」以上利用している。男性でも20代利用経験者の46%が「半年に1回」以上利用し、23%が「月に1回」以上利用している。

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

1回あたり利用金額に関しては、「3,000円~5,000円未満」がグラフの50%の水準に位置していることから、4,000円前後の金額が1回あたり利用金額の一般的な相場(中央値)だと推察できる(図3)。

年代・性別でみると、利用金額が比較的大きいのは、30代・50代男性と60代女性であり、1回に10,000円以上を使う利用経験者の割合は、30代男性で41%、50代男性で49%、60代女性で44%となっている。

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で37%、男性18%、女性58%であり、圧倒的に女性の利用意向が高い(表2、図4)。

アクセサリー・ショップの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は女性で極めて高く、60代を除く全ての年代で約9割に達している。男性でも若い年代は利用意向が高いといえる。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図4 今後の利用意向

図4 今後の利用意向

積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は、20代~40代女性などに存在していると考えられる(図5)。

アクセサリー・ショップの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、男性では若い年代ほど多く存在し、女性では40代・50代を中心に多く存在しているといえる。

女性の高い利用率を維持し、若い年代の男性や20代~50代女性などの関心をいかに喚起し、実際の来店に結びつけていくかが、今後の成功の鍵といえるだろう。また、図1で、「利用経験あるが、現在利用していない」人の割合が利用率と比べると高く、リピーターが定着しにくい様子もうかがえるので、売れ筋の傾向から品揃えのあり方を研究するなど、既存顧客のリピート率向上に努めることも重要だといえる。

図5 潜在需要

図5 潜在需要

調査概要

調査期間:

2010年8月3日~8月23日、11月19日~24日

調査対象:

WizBiz株式会社 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1249人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2013年10月