組織面では2016年に「チームIoT」と称する推進組織を創設。青木社長が全体を統括管理し、工場長などマネージャー2人が所属するほか、「NT-MOL」の開発要員らも加わった。社員の相談先となり取り組みをフォローアップすることが目的で、2週間に1度、チームIoTが現場を巡回し、業務の困りごとを聞く場を設けている。
2020年には「デジタル化戦略ロードマップ」を策定した。3つのフェーズ(段階)で構成しており、21年までのフェーズ1は「慣れる」をキーワードに「日常環境においてIoTの使用が事欠かない環境を整える」を目標にした。
具体的には、現場の全社員にタブレットを配布(20年12月完了)したほか、生産エリアのWifi環境の整備(20年11月完了)、マイクロソフト「Teams」によるオンライン会議や情報共有(21年1月完了)、安否確認アプリ・購入申請アプリの導入(22年1月完了)などを実施。社内のデジタル勉強会も3回開催した。
現在のフェーズ2は「活用する」がテーマで、製造の不具合情報を収集するアプリ「不具合集計アプリ」を作成し、データ活用によって不具合の原因を把握し、不具合を未然予防するなどの取り組みを進めている。さらにフェーズ3では「最適化する」をテーマに、生産活動により自動的に得られたデータを分析し、クラウド上で指示を現場に提案する環境を目指す。「今はこちらから主体的に見にいかないと情報はとれないが、今日やる仕事はこれで、ここに注意して進めてほしいといった助言を自動的にしてくれるイメージを描いている」という。