業務連絡に用いる電子メールや社内SNS、売上管理を含む会計・経理など、経営の根幹を担うシステムは大部分をクラウドサービスでまかなえる時代。多くの企業はそれらを活用することで、コストを抑えながら業務の効率化を図ることができるようになりました。
ただし、業種に関わらず使えるよう設計された汎用的なクラウドサービスは、かゆいところに手が届きにくいもの。例えば旅館やホテルのように、宿泊、食事、式場といったさまざまな役割をこなす施設では、単一のクラウドサービスや、汎用的なクラウドサービスを組み合わせるだけではカバーできないことは容易に想像できます。
2008年のリーマンショックの影響で経営難に陥り、その後再起を図るべく経営の効率化を目指した神奈川の老舗旅館「陣屋」も、同じ問題にぶつかりました。そこで同社が選んだ道は「システムの自社開発」。自らの旅館経営にあたって必要と感じた機能を盛り込んだ「陣屋コネクト」を開発し、運用を開始しました。
今ではクラウドサービスとして他の旅館・ホテルも活用するシステムとなり、陣屋の主要事業の1つとなっています。陣屋コネクトはどんなことができ、それによって旅館・ホテルの業務はどのように変わるのでしょうか。導入を成功させる秘訣も含め、同旅館の女将を務める宮﨑知子さんに話を伺いました。