初の起業だったミトラでは、2009年に中小機構主催のJapan Venture Award(JVA)で中小企業庁長官表彰を受けた。「最近になって『JVA受賞はすごい』と周囲からよく言われるようになった」と賞の重みをじわじわと実感しているという。そして、2社目の起業も軌道に乗り、さらなる成長を続けている。こうした実績を踏まえ、尾形氏は起業を目指す人たちに向け、「勇気を持って一歩踏み出してほしい。起業すると大変なことやつらいことがいっぱい出てくる。そんなときにも勇気を持って前に進んでほしい」とエールを送る。
また、尾形氏のように医療機器関係での起業については「様々な点でハードルが高く、その分、挫折するケースも多いかもしれない」と指摘したうえで、尾形氏自身が持つ判断基準を示した。一つは「医療ではなくヘルスケアビジネスとしてやっていけるか」。ヘルスケアであればハードルも下がり、ビジネス継続の可能性が高くなる。二つ目は「医師など医療関係者の協力を得られるか」。医療機器では医師らの協力が必須だ。そうした協力が得られる状況にあるかを判断してほしいというのだ。尾形氏のもとへ相談に訪れた起業家らには、こうした判断基準を伝えているという。
2024年5月には中小機構から中小企業応援士を委嘱された。「医療関係に関わらず、なにか悩み事があれば、相談に来てほしい。これまで面識がない人でも全く問題ない」と呼びかけている。