3年間の任期中、森脇氏らはアンテナショップの立ち上げや地域の特産品を活かした商品開発などを手掛けた。そのなかで転機となったのが八雲地区の猪肉を使ったフランクフルトだった。肉の仕入れから加工の発注、販売までを森脇氏らが主体的に取り組んだもので、売れ行きも上々だった。これを機にイノシシへの関心を高めた二人は意外な事実を知った。捕獲されたイノシシのうち食肉加工されるのはほんの一部で、9割以上が埋設処分になっているというのだ。
イノシシの猟期は毎年11月~翌年2月で、冬のイノシシは脂肪分が多く食肉としての価値が高い。猟期とは別に、農作物に被害を及ぼす有害鳥獣の駆除という目的で捕獲も行われているが、夏場は脂の乗りが悪い。「イノシシの駆除は必要だが、なるべく駆除しないようにしたい。捕獲されたイノシシは食肉で利用することを増やしたい。1頭でも埋めずに大切に食べてもらいたい、という思いが強まった」と二人は振り返る。
その後、狩猟免許の取得や鳥獣被害対策コーディネーターとしての研修、さらに地元の八雲猪肉生産組合で食肉処理も行うようになった。協力隊の任期が残りわずかとなった2018年11月に弐百円を設立した。