市場調査データ
カレーショップ(2013年版)
カレーショップは、家庭料理の代表とも言われるカレーの専門店であり、とくに男性の間で人気が高い。以下では、カレーショップについての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で54%、男性61%、女性49%となっており、男性の方が女性よりも利用率が高い(表1、図1)。利用率は、全ての年代で男性の方が女性よりも高く、とくに、30代男性(70%)、40代男性(70%)の利用率が高い。次いで、50代男性(61%)、20代男性(59%)の利用率が高い。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度も、利用率同様、全ての年代で男性の方が女性よりも高い(図2)。最も高いのは30代男性であり、30代男性利用経験者の52%が月に1回以上、13%が週に1回以上利用している。なお、週に1回以上利用しているヘビーユーザーは、30代男性利用経験者の13%、40代男性利用経験者の8%、50代男性利用経験者の6%、60代男性利用経験者の7%、となっている。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたり利用金額のボリュームゾーンは、全体で500~600円未満の範囲と言える(図3)。また、利用経験者全体の53%が1回に500~800円未満の範囲内で利用している。
1回あたり利用金額は全ての年代で女性の方が男性よりも高い。1回あたり利用金額が比較的高いのは30代女性であり、30代女性利用者の67%が1回に600円以上を使い、26%が1回に800円以上を使っている。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、40代男性(55%)と40代女性(56%)で高い(表2、図4)。次いで、20代女性(50%)、30代女性(50%)、50代男性(50%)の利用意向が高い。
カレーショップの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、60代女性以外は全ての年代・性別で80%を超えている。とくに40代男性の消極的利用意向は95%と極めて高い。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は、男性においては、既に高い利用率を背景に、総じてマイナスとなっている(図5)。一方、女性においては、50代そしてわずかであるが30代で、潜在需要が存在すると考えられる。
カレーショップの利用に否定的な意向を持たない層をも加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、20代~50代の女性を中心に大きいと考えられる。
男性の高い利用率を維持しつつ、20代~50代女性などの関心をいかに喚起し、具体的なニーズに結び付けていくかが、今後の成功の鍵と言えるだろう。
図5 潜在需要
※一般社団法人 日本フランチャイズチェーン協会資料によると、カレー・牛丼チェーン店の総売上高規模は、近年、2,600億円台で安定的に推移している。本レポートのアンケート調査は2009年に行われたものであるが、現在も利用状況は大きな変化は無いと考えられる。
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2009年6月25日~7月9日
- 調査対象:
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株式会社ベンチャー・リンク 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1192人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年9月