市場調査データ

韓国家庭料理店

韓国家庭料理店は、陰陽五行の思想に従い五味・五色・五法がバランスよく献立に盛り込まれ、彩り豊かな料理が提供される点が特徴的である。以下では、韓国家庭料理店についての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で22%、男性23%、女性21%となっている(表1、図1)。

利用率が最も高いのは20代男性(28%)であり、次いで20代女性(27%)、40代男性(27%)などの利用率が高い。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

利用頻度に関しては、利用経験者全体で、「年に1回以下(45%)」が最も多いが、「月に1回」以上利用するユーザーも19%程度存在している(図2)。

年代・性別にみると、20代・60代男性の利用頻度が比較的高いといえる。利用経験者のうち「週に1回」以上利用するヘビーユーザーの割合は、20代男性で13%、60代男性で8%程度存在している。

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

1回(1人)あたり利用金額のボリュームゾーンは、1,000~2,000円未満の範囲と考えられる(図3)。この範囲に全体の33%が収まっている。

年代・性別では、1回あたり利用金額は40代女性が比較的多く、40代女性利用経験者の41%が1回に3,000円以上を使い、24%が1回に5,000円以上を使っている。

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で38%、男性35%、女性41%であり、男性よりも女性の利用意向が高い(表2、図4)。

韓国家庭料理店の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は50代男性・60代男女を除く全ての年代・性別で高く、いずれも70%以上となっている。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図4 今後の利用意向

図4 今後の利用意向

積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は、30代・40代女性を中心に幅広い年代・性別に分布している(図5)。

韓国家庭料理店の利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、30代男女を中心に幅広い年代に存在していると考えられる。

30代を中心とした幅広い年代層の関心を、いかに喚起し、実際の来店に結びつけていくかが、今後の成功の鍵といえるだろう。また、図1で、「利用経験あるが、現在利用していない」人の割合が利用率と比べると高く、リピーターが定着しにくい様子もうかがえるので、メニューの定期的な改変や新メニューの投入など、既存顧客のリピート率向上に努めることも重要だといえる。

図5 潜在需要

図5 潜在需要

※公益財団法人 食の安全・安心財団資料によると、日本の飲食店市場規模は、2010年から2012年にかけては12兆2,000億円~12兆5,000億円の間で安定的に推移している(乖離幅は2.5%未満)。本レポートのアンケート調査は2010年に行われたものであるが、現在の利用状況に大きな変化は無いものと考えられる。

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

調査概要

調査期間:

2010年8月3日~8月23日、11月19日~24日

調査対象:

WizBiz株式会社 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1249人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2013年9月