市場調査データ
フィットネスクラブ
現在のフィットネスクラブは、若い男性と高齢女性の利用率の高さが特徴的な業態であると言えるが、20代~50代女性の利用意向も高く、潜在需要も潤沢に存在している。以下では、フィットネスクラブについて、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を基に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で12%、男性11%、女性14%であり、女性の利用率の方が高い(表1、図1)。
年代別・性別でみて利用率が比較的高いのは、60代女性(21%)、20代男性(19%)、30代女性(15%)などである。若い男性と高齢女性の利用率の高さが特徴的な業態であると言える。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度に関しては、利用者層全体で、「年に1回以下(51%)」が最も多いが、20代男性や60代女性では、「週に1回」以上のペースで利用している人が利用者の半数を超えている(図2)。20代男性の場合、利用者の57%が「週に1回」以上利用し、11%が「ほぼ毎日」利用している。一方、60代女性の場合、利用者の57%が「週に1回」以上利用し、23%が「ほぼ毎日」利用している。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたりの利用金額に関しては、利用者全体でみると、「1,000円~3,000円未満」での利用が33%と最も多く、次いで、「500円~1,000円未満(20%)」、「500円未満(19%)」などでの利用が多い(図3)。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい(まあ利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で30%、男性26%、女性34%であり、女性の利用意向の方が高い(表2、図4)。
一方、フィットネスクラブの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全体で57%、男性52%、女性61%であり、こちらも女性の方が高い。
年代別・性別にみると、男女ともに、若い世代であるほど積極的・消極的利用意向が高いという傾向がみられる。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、とくに20代女性に多く存在している(図5)。また、30代~50代女性にも比較的多い潜在需要が存在している。
フィットネスクラブの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)も、20代女性に多く存在し、60%近い潜在需要が存在している。
潜在需要は概ね、男性よりも女性のマーケットに潤沢に存在していると考えられる。とくに20代~50代女性の利用意向は高いため、これらの層をメインターゲットとした新業態や新サービスを開発し、潜在需要を開拓していくことは、今後のフィットネスクラブの事業運営においては有効であると考えられる。
図5 潜在需要
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2017年3月14日~3月16日
- 調査対象:
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国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2017年3月