市場調査データ

ネイルショップ

ネイルショップは、ネイルサロンとも呼ばれ、爪への美容を施す事業所である。地方での普及率は未だ低いが、都市部では若い女性をターゲットとしたショップが増え、美容室でもネイルサービスが取り入れられるなど、爪の美容サービスは今注目されつつある。以下では、ネイルショップについての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で3%、男性2%、女性5%となっている(表1、図1)。利用率は、全ての年代で女性の方が高く、かつ、若い年代で高くなっている。

また、「利用経験あるが、現在利用していない」人の割合が利用率と比べると多く、リピーターが定着しにくい様子もうかがえる。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

利用率が低いため、利用頻度の分布にはばらつきが見られるが、全体で見ると、「3年に1回未満(28%)」や「1~2年に1回(17%)」「半年に1回(15%)」の利用者が多い(図2)。

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

1回あたり利用金額も、利用頻度同様、分布にばらつきが見られるが、全体で見ると、「1万円以上(42%)」や「3000~5000円未満(15%)」での利用者が多い(図3)。

利用率の高い20代女性では、1回に「3000~5000円未満(32%)」での利用者が最も多く、次いで「7000~10000円未満(26%)」での利用者が多くなっている。

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、若い女性であるほど高く、20代女性では31%に達している(表2、図4)。また、男性でも若い年代であるほど積極的利用意向は高く、20代男性では6%が積極的な利用意向を示している。

ネイルショップの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)もまた若い女性であるほど高い。消極的利用意向の比率は、20代女性で74%、30代女性で67%、そして40代女性でも53%と過半を占めている。男性の消極的利用意向も、若い年代ほど高く、20代男性では34%となっている。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図4 今後の利用意向

図4 今後の利用意向

積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は50代・60代男性を除いた全ての年代・性別でプラスとなっている(図5)。とくに20代~40代女性に比較的大きな積極的潜在需要があると言える。

ネイルショップの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、男女ともに若い年代であるほど大きい。とくに、20代~50代女性の消極的潜在需要は大きいと考えられる。

全体的にリピート率を向上させるとともに、20代~50代を中心とした女性、そして若い男性の関心をいかに喚起し、具体的なニーズに結び付けていくかが、今後の成功の鍵と言えるだろう。

図5 潜在需要

図5 潜在需要

調査概要

調査期間:

2009年11月13日~11月27日

調査対象:

株式会社ベンチャー・リンク 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1287人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2013年10月