市場調査データ
害虫駆除サービス
害虫駆除サービスは、一戸建住宅の床下や天井裏などの害虫駆除業務が主であるが、集合住宅であっても、蜂の巣の除去などニーズは広範囲に及ぶ。以下では、害虫駆除サービスについて、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を基に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で2%、男性3%、女性1%である(表1、図1)。
年代別・性別でみて比較的利用率が高いのは、20代男性(6%)、20代女性(4%)などである。20代男女での利用率が高い背景には、単身での引越し等で利用機会が多いためと考えられる。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度に関しては、利用者層全体でみると、「年に1回以下」での利用者が全体の70%となっており大半を占めており、次いで、「半年に1回(10%)」などの利用が続く(図2)。年代・性別でみると、20代~30代男性と20代女性で利用頻度が高い。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたりの利用金額は、「50,000円以上」が27%と最も多く、次いで「5,000円~10,000円未満」での利用が26%と続いている(図3)。害虫駆除サービスにおいては、この二つの価格帯において、利用金額の二極化が存在していると考えられる。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい(まあ利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で12%、男性11%、女性12%となっている(表2、図4)。
一方、害虫駆除サービスの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全体で42%、男性42%、女性41%であり、比較的高い水準にあると言える。
年代別・性別にみると、積極的利用意向、消極的利用意向ともに、男性では30代を中心に、女性では20代を中心に利用意向が高いという分布が見られる。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、20代女性、次いで30代男性に比較的多く存在すると考えられる(図5)。
害虫駆除サービスの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、20代~40代男性、そして20代~50代女性を中心に多く存在している。
害虫駆除サービスの現在の利用実績は未だ少ないが、20代女性や30代男性の単身引越し時などに、潜在需要が存在すると考えられる。他の層においても比較的大きな潜在需要が存在していると考えられるため、現状の地道な営業活動が今後も新たな需要を開拓することにつながると考えられる。
図5 潜在需要
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2017年1月13日~1月26日
- 調査対象:
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国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2017年1月