省エネQ&A

「工場等」の判断基準に基づく個別管理標準作成上の留意点─(4-2)熱の動力等への変換の合理化(コージェネレーション設備)

回答

「工場等」の判断基準の「(4-2)熱の動力等への変換の合理化 コージェネレーション設備」を取り上げ、「該当する設備」、「管理内容と補足説明」と「個別管理標準を作成する上での留意点」について解説しています。

「工場等」の判断基準に基づく個別管理標準作成上の留意点に関わり、6回目として、「工場等」の判断基準の「(4-2)熱の動力等への変換の合理化 コージェネレーション設備」を取り上げます。

I. 「工場等」の判断基準の「(4-2)熱の動力等への変換の合理化 コージェネレーション設備」に該当する設備

関東経済産業局のホームページ上で例示されている設備は、下記のとおりです。

コージェネレーション設備(抽気タービン、背圧タービン、ディーゼルエンジン、ガスタービン)

II. 「工場等」の判断基準での管理内容と補足説明

「工場等」の判断基準の「(4-2)熱の動力等への変換の合理化 コージェネレーション設備」の1. 管理として規定されている項目は、アからイの2項目で、下記のとおりです。

ア.
コージェネレーション設備に使用されるボイラー、ガスタービン、蒸気タービン、ガスエンジン、ディーゼルエンジン等の運転の管理は、管理標準を設定して、発生する熱及び電気が十分に利用されるよう負荷の増減に応じた総合的な効率を高めるものとすること。また、複数のコージェネレーション設備の並列運転に際しては、個々の機器の特性を考慮の上、負荷の増減に応じて適切な配分がなされるように管理標準を設定し、総合的な効率の向上を図ること。

イ.
抽気タービン又は背圧タービンをコージェネレーション設備に使用するときは、抽気タービンの抽気圧力又は背圧タービンの背圧の許容される最低値について、管理標準を設定して行うこと。

III. 個別管理標準を作成する上での留意点

  • 燃料電池については、水素供給源が天然ガスなど化石燃料由来の場合は対象となります。
  • 設備導入時の計画書、設計書や運転要領を引用することで、作成時間の短縮が図れます。
  • (4-2)1. アでは、負荷状況に応じて選択する機器や台数を予め決めておくとともに、運転日誌等で負荷変動に対し基準通りに運転されていることを計測記録することが必要です。
  • (4-2)1. イでは、圧力の管理基準値を予め決めておくとともに、運転日誌等で設定状況を計測記録することが必要です。
回答者

技術士(衛生工学) 加治 均