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「東北復興弁当」第11弾が10月1日販売スタート:中小機構など

2022年 9月 30日

仙台市内のホテルで行われたお披露目会で関係者らが記念撮影
仙台市内のホテルで行われたお披露目会で関係者らが記念撮影

中小機構東北本部がJR 東日本クロスステーションフーズカンパニーと協力して商品化した幕の内弁当「東北復興弁当~届けよう、東北から。」が10月1日、JR東京駅と仙台駅構内で販売される。東日本大震災からの復興を祈願して2011年から始まった「東北復興弁当」シリーズは、今回が第11弾。販売開始を前にした9月29日、食材を提供した食産業事業者ら関係者が出席し、「お披露目会」が仙台駅前のホテルメトロポリタン仙台で開催された。

「東北復興弁当」は、東北各地の厳選された食品を弁当に盛り込むことで、食の面から復興の一助となればとの思いから企画がスタート。その後、シリーズ化され、第10弾までの出荷数は累計で70万食を突破。人気の駅弁として定着している。昨年はコロナ禍の影響で販売が見送られ、2年ぶりに登場する。販売を手掛けるJR 東日本クロスステーションの中坂祥一執行役員は「幕の内の駅弁のなかでもこれだけヒットするのは珍しい商品。お客様の支持を得ているのは、事業者の思いがお客様に伝わっているから。東北各地の事業者の笑顔や思いを伝え続けることを引き続き努力する」とあいさつした。

今回、初めての取り組みとして、購入者へのアンケートを実施。イラストレーター、古山拓氏が包装紙に描いた東北6県の祭りや史跡のイラストをポストカードにプリント。5000個の弁当にランダムに封入する。ポストカードのQRコードからアンケートに回答でき、事業者への声援を送ることができる。中小機構東北本部の宮本幹本部長は「アンケートを通じて、消費者のみなさんがどう感じているのか生の声を聴き、今後のマーケティングに生かしたい」と説明した。

第11弾となる「東北復興弁当~届けよう、東北から。」
第11弾となる「東北復興弁当~届けよう、東北から。」

今回の弁当では、15 事業者が選りすぐった16 品目の食材を取り入れ、新たに2事業者が食材提供事業者となった。主な献立を紹介すると、青森が「キャベツ炒め~青森産にんにく入り塩麹使用」「イカメンチ~青森県産りんごと玉葱のソースがけ」、秋田は「揚げなすとハタハタの甘辛米麹和え」、岩手は「北三陸産わかめ炒り煮」「鮭味噌漬け焼き~岩手県産大豆の味噌使用」、宮城は「焼き合鴨辛子風味~蔵王町産いちじく甘煮のせ」「揚げかまぼこ“遊里揚”(ゆりあげ)」、福島は「“福島牛”ハンバーグのいわき遠野産トマトと会津産牛乳のヨーグルトソースがけ」、山形は、とび魚だし使用の厚揚げと山形県産生芋玉こんにゃく入りの「炊き合わせ」といった内容。

東北経済産業局地域ブランド連携推進室の渡辺正明室長は「来月からは全国旅行支援が始まり、今後、インバウンドも期待できる。東北を旅行者の増大が見込まれる中、東北復興弁当をたくさんの方に食べてもらい、地域の復興と活性化がさらに進むことを期待している」と語った。

価格は1450円(税込み)。2023年9月末まで販売される予定。