同社は製茶問屋として、茶市場や生産者である茶農家から荒茶(茶畑で採れた原料茶葉を蒸し、揉み、乾燥させたもの)を仕入れ、火入れ乾燥やブレンド等の加工を行った商品としての緑茶等を販売。創業から現在に至るまで、国内外の消費者に長く親しまれている。
同社が脱炭素を意識するきっかけは、2019年に開かれたSAGA COLLECTIVE主催の勉強会。開発社会学者・佐藤寛氏(※4)によるSDGsの講義だったという。
「都内で催された展示会に参加した際、当時の日本貿易振興機構(ジェトロ)佐賀の所長から佐藤先生をご紹介いただきました。SAGA COLLECTIVEは、海外輸出を目指す地場企業が集まり活動をスタートしたのですが、輸出を検討する前にSDGsについて理解している必要があると所長に説かれ、佐藤先生にSDGsの基本を60分で講義いただく運びとなりました。講義を聴き、自社でも、気候変動への対策として環境問題に取り組めるのではないかと感じました」(徳永和久氏)
しかし、当初、実際に取り組めたのは、結束PPバンドをリサイクル品にする等、業務上可能な範囲でのリサイクルを社員へ意識付けすることに留まったという。転機となったのは2021年、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科のチーム(以下、慶應チーム)メンバーとの出会いだった。
「2021年にSAGA COLLECTIVE向けに慶應チームから提案された取り組みテーマが ‘‘脱炭素’‘でした。当社でいえば、嬉野の気候のお陰で茶葉が育ち、事業が成り立っています。組合員の多くが地元の自然と密接に関連する伝統産業に携わっていることもあり、各々が納得感をもって、本格的に脱炭素へと歩み出すこととなりました」(徳永和久氏)
(※4) 佐藤寛氏 公式HP
https://satokanhome.com/