ならばアイスクリームも、従来のファミリー向けよりワンランク上の“ちょっとした贅沢商品”を大人向けに提供すればビジネスチャンスが生まれるのではないか。2極分化する高級品と低価格品の中間をねらう。その空白地帯に新しい市場をつくれるはずだ。そう考えて同社は、「大人」「自由時間」「ちょっとした贅沢」の3つをキーワードに市場を探っていった。
まず、20~40代の働く男女を対象に「ちょっとした贅沢」に関する意識調査をしたところ、週末に満喫する“贅沢”のレベルを落としてでも平日にちょっとした贅沢を楽しみたいという回答が9割以上だった。それについて、冷菓マーケティンググループ・アシスタントマネジャーの今藤知也さんは説明する。
「週末の贅沢と平日の贅沢では楽しみ方が違う。そういう回答が8割もありました。週末の贅沢はいわゆるハレ、誇らし気分で迎えます。高級感や特別感が決め手になる贅沢です。
それに対して平日のそれは、日々の生活の中で手軽にできるささやかな贅沢です。ちょっと高級なコーヒーを飲む、入浴剤を入れた湯船でアロマ効果を楽しむといった、継続的、持続的でなにげない贅沢ですね。そして、そこには間違いなく新しい市場がある。われわれは消費者の意識調査の結果をそう読んだのです」
週末の贅沢である「ウイークエンドプレミアム」に対し、今藤さんたちはこの「平日のちょっとした贅沢」を「デイリープレミアム」と名づけ、知財権として商標登録した。そして、ウイークエンドプレミアムの対象が高級アイスであるのに対し、デイリープレミアム(=日常のちょっとした自分へのご褒美)なアイスをつくる。それが新商品のコンセプトとなった。