のりたま誕生の原点は、丸美屋食品工業の創業者・阿部末吉氏が「良質なタンパク源を家庭で手軽に採ってもらいたい」と考えたことにあった。
ふりかけは、大正時代に日本人のカルシウム不足を補うために開発され「魚の骨を砕き、しょうゆなどの調味料で味付けされたものがほとんどだった」(吉田広報宣伝課長)。丸美屋食品研究所(後の丸美屋食品工業)も、白身魚のイシモチを使ったふりかけ「是はうまい」を1927年に発売していた。同商品は、米一升(1.5キログラム)が30銭の時代に45グラム入りで35銭と高価格、販売先は老舗百貨店の三越で高級品の部類に属していた。
高品質のタンパク源を家庭で手軽に摂取できる商品を模索していた阿部氏は、食材に卵を選択。また、旅館の朝食では卵とのりの組み合わせが定番であることがヒントとなり、二つを組み合わせたふりかけの商品化を思いついた。