1979年、新たな挑戦が始まった。売り上げが伸びるにつれて課題となってきたのが原料の確保。生産農家とともに赤しそ栽培を行ってきたが、在来種では品質に限界があった。そのため、現社長の三島豊氏は赤しその新品種開発を決断した。
新品種を生み出すには、気の遠くなるような作業の繰り返しが必要になる。まず、従来種の中から有望な株を選び栽培する。その中から香りや色にバラつきがなく安定した品質を備えた株を再度選び出し、栽培するという作業をバラつきがなくなるまで繰り返す。 99年、ついに香りと色、風味を固定化した新品種が完成した。気がつけば、約20年の年月が過ぎていた。品名は豊かな香りという意味で「豊香」。00年に農林水産省から新品種として登録された。苦労が報われた瞬間だった。
品質へのこだわりは品種だけではない。77年から導入した全量買い取りの契約生産制度では、契約農家に赤しその自家採種を禁止、異品種の混入を防いでいる。また、香りと色合いが最も優れているとされる株上部の新芽だけを商品に使い、他の部分は「堆肥(たいひ)として使用する」(同)という徹底ぶりだ。