発売から数年すると、他社も生タイプの即席みそ汁商品を投入するようになり競争が激化していった。旭松食品は差別化を図るため、1983年4月にカップタイプの即席みそ汁を発売、翌年にはとん汁や、あさりなどのレトルト具材を即席みそ汁商品で初めて添付した。81年の発売以来、約10年間で投入した商品は30種類。ラインアップを拡充することで、消費者に飽きさせない戦略が奏功し、現在の売上高は「生みそずい」シリーズで約20億円、売上高に締める割合は約30%と、同社の屋台骨になるまで成長した。
旭松食品は「シェア50%をもつ」(松尾氏)高野豆腐市場のトップメーカーだ。トップシェアを獲得できたのには、他社と同じような製造方法をとらずに、アンモニアガス加工によって製造されていた高野豆腐に重曹を主体とした膨軟加工技術を初めて取り入れ、「それまで湯戻しにかなり時間がかかっていたのを、30秒程度に短縮できたこと」(同)がある。常に新しい発想と技術に挑戦する姿勢が、生タイプの即席みそ汁という斬新な商品を生み出した。