トップブランドだからといって地位に胡坐(あぐら)をかいてブラッシュアップを怠っていては、いつしか消費者は離れていってしまう。
ジャムのおいしさを追求するため、キユーピーは2005年に従来製法では失われていたフルーツの香りをジャムに戻す「おいしさナチュラル製法」を確立。濃縮過程で水分と一緒に蒸発していく香気成分をジャムに還元する製法を開発した。濃縮過程では、さまざまな成分の香りが出てくるが「加熱時においしさに寄与する香りが出てくるタイミングがある。その香気だけを取り出して還元する」(岩松哲哉担当課長)。失われていたフルーツ本来の香りを戻すため「香料を加える必要がない。この製法を取り入れているのはキユーピーだけ」(同)という。
また、13年2月15日には「アヲハタ55ジャム」全10種類を全面リニューアルして発売した。フルーツの糖である「果糖」を新たに加えたことで「食べた瞬間に、フルーツ本来の香りと甘さが“ふわっと”感じられるようになった」(同)。
同時に、ビンのデザインも刷新。ビンの上部を多面体にしてくぼみを付けることで蓋(ふた)を開けやすいように改良した。またロゴの「55」に10種類のフルーツの色彩を入れたほか、蓋の種類も1種類追加し5種類にした。「“少しオシャレなジャム”を買う楽しさをお客さまに提供できれば、また家庭の食卓が少しでも華やかになればと考えた結果」(同)と、笑みを浮かべる。