ピエトロの工場は「大きな厨房」と呼ばれている。生産の自動化と言っても機械に任せている工程は「原料のかく拌と最後の充てん工程だけ」(同)という。“伝統のレシピ”を再現することにこだわった。
タマネギは、水分が蒸発しないように刻む直前までヘタを取らない。現在でも人の手でヘタを切り取り、包丁で切って内部が傷んでいないか人の目でチェックする念の入れようだ。
一度に仕込む量は約170本(280ミリリットルの場合)に限られている。これは、村田氏が厨房で使っていたずんどう鍋と同じサイズの鍋を工場でも使っているためだ。「一度に大量に生産すると、味がブレてしまう。厨房の味を忠実に再現するためには、村田が使っていたのと同じサイズの器材を使う必要がある。今でも、しょう油やタマネギ搾り汁の分量などは人が手で量っている」(同)。
ピエトロドレッシングの一番の特徴は、レストランの厨房で作り立てを提供していたように、加熱処理をしない生タイプのドレッシングであることだ。加熱処理した商品に比べると、賞味期限が「2、3分の1」(同)になり食品スーパーなどではロスの発生や商品管理が難しくなるが、タマネギやしょう油などの原材料の旨味や風味が最大限に活かされる、創業時からの伝統の製法を守り続けている。