市場調査データ
運転代行サービス(2013年版)
運転代行サービスの利用場面は、運転者の飲酒時や急病時などであるが、車への依存度が高い地方都市などでは、必需的なサービスであると言える。以下では、運転代行サービスについての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で6%、男性8%、女性3%となっており、男性の利用率の方が高い(表1、図1)。利用率が最も高いのは、30代男性(10%)であり、次いで、40代男性(9%)、20代・50代男性(8%)、60代男性(7%)の利用率が高い。
また、「利用経験あるが、現在利用していない」人の割合が利用率と比べると多く、リピーターが定着しにくい様子もうかがえる。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
全体的に利用率が低いため、利用頻度の分布にはばらつきが見られるが、全体では、32%が「3年に1回未満」の利用となっており、他は、「月に1回」から「1~2年に1回」まで、利用頻度がほぼ均等に分布している(図2)。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
利用金額についても、利用頻度同様に、分布にばらつきが見られるが、1回あたり利用金額のボリュームゾーンは、全体で、3000~5000円未満の範囲であると考えられる(図3)。利用経験者全体の23%が3000~5000円未満で利用し、20%が2000~3000円未満で利用し、18%が1500~2000円未満で利用している。また、 利用経験者全体の約9割(89%)が5万円未満での利用となっている。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、30代~40代男性で高くなっている(表2、図4)。積極的利用意向が最も高いのは40代男性(15%)であり、次いで、30代男性(13%)、20代男性(11%)となっている。
運転代行サービスの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、おおむね若い年代であるほど高く、20代・30代男女と40代男性では、いずれも40%を超えている。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は、50代男性を除いた全ての年代・性別でプラスとなっている(図5)。20代男性から60代女性まで幅広い層にわたって積極的潜在需要は存在していると考えられる。
運転代行サービスの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、20代~40代男女で大きい。とくに20代女性の消極的潜在需要は大きいと言える。
全体的にリピート率を向上させるとともに、20代~40代男女を中心に幅広い層の関心をいかに喚起し、具体的なニーズに結び付けていくかが、今後の成功の鍵と言えるだろう。
図5 潜在需要
調査概要
- 調査期間:
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2009年11月13日~11月27日
- 調査対象:
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株式会社ベンチャー・リンク 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1287人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年10月