調査

全産業業況DIは▲18.5 ほぼ横ばいで推移:日商4月LOBO調査

2025年 5月 9日

日本商工会議所がまとめた4月のLOBO(早期景気観測)調査結果によると、全産業合計の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値、▲はマイナス)は▲18.5となり、前月に比べ0.7ポイント改善した。新年度需要や観光需要は好調な半面、コスト増や先行きへの不安感が根強く、ほぼ横ばいに推移した。

業種別にみると、サービス業は歓送迎会需要や観光需要が好調な飲食業が牽引し、▲8.6となり、5.3ポイント改善した。製造業はサービス業からの引き合いが増えた飲食料品関係を中心に持ち直し、▲23.0と1.7ポイントの改善となった。

小売業は新年度需要がある一方、コスト増や人手不足、消費マインドの低迷が足かせとなり、▲23.5(前月差▲0.4ポイント)とほぼ横ばいとなった。建設業は資材価格や労務費の高騰によるコスト増が重くのしかかり、▲17.7と2.1ポイント悪化した。卸売業は、建設業からの引き合いが減少しているほか、コメ価格、ガソリン価格の高騰の影響を受け、▲23.1と5.5ポイント悪化した。

5~7月の先行き見通しDIは▲19.8で、4月に比べ1.3ポイントの悪化となった。トランプ関税が今後の日本経済に与える影響への懸念が広がっており、先行きは慎重な見方となっている。

調査は全国321商工会議所の会員2453社を対象に、4月14日~18日に実施した。このうち1971社から有効回答(回答率80.4%)を得た。

詳しくは、日商のホームページへ。

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