調査

0.1ポイント上昇と横ばい:6月末の中小景況

2022年 7月 26日

全国中小企業団体中央会がまとめた6月末時点の「中小企業月次景況調査」によると、景況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス23.6で、前月に比べて0.1ポイントとわずかながら改善した。商店街や輸送機器、繊維工業など一部の製造業を中心に景況感が改善。一方、原油・原材料・電気料金の高騰や部品の調達難、円安による輸入物価の上昇による影響を懸念する声は強く、コロナウイルス収束の先行き不透明感も残る。

業種別にみると、非製造業はマイナス21.4で、前月に比べて0.2ポイント上昇。外食や宿泊を中心としたサービス業が0.0(前月比1.4ポイント悪化)と引き続きマイナス景況とならなかったのを始め、商店街がマイナス14.9(同7.9ポイント上昇)、建設業はマイナス25.8(同5.4ポイント上昇)、運輸業はマイナス38.6(同1.8ポイント上昇)と改善した。

一方の製造業はマイナス26.6で、前月に比べて0.2ポイント悪化。輸送機器は自動車部品が半導体不足の影響で低迷している半面、造船や鉄道関連は好調であり、マイナス15.6と前月比で18.5ポイントも上昇した。繊維工業はマイナス15.3(前月比14.8ポイント上昇)、電気機器はマイナス15.4(同11.6ポイント上昇)と改善。これに対し、化学・ゴムはマイナス50.0(同10.7ポイント悪化)、木材・木製品はマイナス29.0(同10.3ポイント悪化)となっている。

調査は都道府県中央会に設置されている情報連絡員(協同組合、商工組合の役職員約2600人に委嘱)に対し、所属する組合の組合員の全体的な景況(前年同月比)を聞いた。

詳しくは全国中央会のホームページへ。

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