調査

小規模企業の5月末景況、コロナ長期化で小幅な悪化:全国連

2021年 7月 2日

全国商工会連合会がまとめた5月末時点の小規模企業景気動向調査によると、業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)は前月比1.7ポイント悪化のマイナス41.7で、小幅な悪化となった。コロナ緊急事態宣言やまん延防止等重点措置延長で経済活動が停滞した。コロナ禍の長期化で地域全体に疲弊が目立ち、資金繰りに苦慮する事業者も増えている。

業種別では、製造業が前月比3.6ポイント改善のマイナス42.7と回復基調にあるものの、原材料の価格高騰や資材調達難、生産調整などで先が見通せない状況が続く。建設業は同9.4ポイント悪化のマイナス33.5で大幅に悪化した。米中の需要増で輸入木材が高騰するウッドショックの影響で着工延期や工期遅れ、工事の採算割れが懸念されている。

小売業は同2.4ポイント悪化のマイナス40.3と小幅な悪化。巣ごもり需要で内食は堅調だが、仕入れ価格高騰や飲食店の需要減で横ばいから悪化に転じた。衣料品もネットに客足を奪われ低迷している。サービス業は同1.3ポイント改善のマイナス50.3だが、感染拡大による休業や客足の低減など全体的には厳しい状況が続いている。

調査は全国約300商工会の経営指導員が2021年5月末 時点の状況を調査票への記入方式で実施した。

詳しくは全国連のホームページへ。

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