中小企業の実務における会計慣行を十分考慮し、会計と税制の調和を図った上で、会社計算規則に準拠した会計
計算書類等の作成負担は最小限に留め、中小企業に過重な負担を課さない会計
また、中小会計要領の利用については、「金融商品取引法の規制の適用対象会社」と「会社法上の会計監査人設置会」を除く株式会社が想定されていますが、特例有限会社、合名会社、合資会社又は合同会社についても、利用することができるとされています。
なお、中小会計要領は、平成24年2月1日に作成されて以来、改正は一度も行われていません。
(2)「中小会計指針」とは
中小会計指針は、平成17年8月に日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所および企業会計基準委員会の4団体により策定された、中小企業の会計処理等に関する指針です。会計専門家が役員に入っている会計参与設置会社が拠ることが適当とされており、一定の水準を保った会計処理が示されています。
中小会計要領にはない「税効果会計」や「組織再編の会計」等も示されていますので、必要な場合には参照するとよいでしょう。中小会計指針は策定以来、会計基準の改正に合わせて、1〜2年毎に改正を重ねています。
直近では、令和4年12月22日に公開草案が公表されて広くコメント募集を行い、令和5年5月17日に改正が公表されました。改正内容は、「個別注記表」の第85項に収益の計上基準の注記に含める具体的な事項を追加するとともに、「個別注記表の例示」及び「別紙 収益の計上基準の注記例」において「収益の計上基準」の記載例が追加されています。
改正内容は日本税理士会連合会のWebサイト上で確認できます。
(3)「中小会計要領」と「中小会計指針」の比較
会社区分ごとに依拠すべき会計ルールは異なります。会社全体の中での中小会計要領と中小会計指針の位置づけは、次のようになっています。図中にある「新たな区分の指針(仮称)」というのが、「中小会計要領」に当たります。
いわゆる中小企業に適用されるのが「中小会計要領」と「中小会計指針」ですが、それぞれには次のような違いがあります。
上記の特徴をふまえ、自社で「中小会計要領」と「中小会計指針」のいずれを適用すべきか、会社の実態に合わせて検討してみてください。