イベント

中小企業大学校九州校の開校式を開催:中小機構

2024年 1月 17日

九州校開校式

中小機構が運営する中小企業大学校の九州校が16日開校した。中小企業大学校として初の都市型研修施設として運用する。中小機構九州本部と同じ施設に入居することで、人材育成だけでなく、中小企業の成長に役立つさまざまな支援策もトータルで提供し、中小企業や中小企業支援団体の経営力、指導力向上に役立てる。

豊永理事長は「都市型研修施設の第1号。ご支援を」とあいさつ



開校式で豊永厚志中小機構理事長は「中小企業大学校はこれまで全国で延べ73万人の受講者が学んできた。宿泊型研修で、研修生間の交流をはかるという特長がある。ただ、現在は研修へのニーズが多様化している。大学校の施設以外の研修メニューやウエブ研修など、ニーズに合った取り組みを進めていきたい。九州校はその意味で新しい取り組みに挑戦することになる。これまで以上に活用していただきたい」と都市型研修施設の意義を語った。

「連携を強化する」と語る苗村局長



来賓の苗村公嗣経済産業省九州経済産業局長は「日本経済は設備投資増や賃上げによる成長型に転換する転換点にある。実現には中小企業の人材育成が重要で、九州校が大きな役割を果たすことを期待している。九州経産局としてもしっかりと連携させていただきたい」と祝辞を述べた。

森会長は「中小支援機関のスキルアップ」に期待する



森義久全国商工会連合会会長は「全国の商工会の職員も、大学校で経営指導を学ばせていただいている。コロナの活動制限がなくなり、企業活動は活発化しているが、依然として厳しい状況にある。中小企業大学校がさらに多くの方々に利用され、支援体制がより強化されることが中小企業の経営の力添えになる」と期待感を示した。

九州校は福岡市博多区の博多FDビジネスセンターに開設された。同センターには中小機構九州本部も入居している。堀田充徳九州校長は「直方校(福岡県直方市)の機能を九州校に集約し、新しい大学校として運営する。これまで宿泊型による密度の濃い研修が支持されてきたが、ライフスタイルの変化や女性の受講生が増える中で、宿泊型だけでは需要に対応できなくなっていた。九州校は半日コースなど多忙な経営者にも受講していただけるプログラムを提供していく。同時に大学校に来てもらうだけでなく、こちらから九州の自治体や企業に出向き、地域に沿った研修事業を行うなど、機動的に活動していきたい」と運営の方針を語った。