一般建設業許可…許可を受けた業種の建設工事が受注可能となる。
特定建設業許可…元請として経営し、下請に工事を依頼する場合に必要となる。
労働者災害補償保険(労災)への加入
…建設業に限らないが、特に事故の危険性が高い業種のため、労災の加入の有無は会社の信用を大きく左右する。
必要なスキル
(1)地震に対する知識・危機管理能力
2019年から政府は「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」と称し、災害対策に取り組んでいる。民間の建設業者においても同様で、耐震基準に関する正しい知識を身につけ、さらに建設工事中の地震被害も最小限に抑える備えを行うことが求められる。
(2)人材の確保・育成能力
建設業界は業界全体が深刻な人材不足となっており、人材の確保や育成は事業存続に必要不可欠である。
(3)技術・特殊工法やサービスの差別化
建設工事の受注を増やし、仕事量を確保していくためには、技術・特殊工法やサービスの差別化を図り、営業していく必要がある。また近年は特に、差別化の内容として環境対策やIT化の側面も重視されやすくなっている。
開業資金と損益モデル
(1)開業資金
【一般建設業許可(要件の1つに500万円以上の自己資本金が必要)を取得し、社員3人、アルバイト3人の小規模工務店を開業する際の必要資金例】
(2)損益モデル
a.売上計画
工事の種類ごとの単価、月々の件数を以下の通りとして、年間の売上計画を算出した。
b.損益イメージ
上記a売上計画に記載の売上高に対する売上総利益および営業利益の割合(標準財務比率(※))を元に、損益のイメージ例を示す。
※標準財務比率は一般土木建築工事業に分類される企業の財務データの平均値を掲載。
出典は、東京商工リサーチ「TSR中小企業経営指標」。
c.収益化の視点
土木建築工事業では1つの工事で数日から数ヶ月の期間を要するため、日単位や週単位での売上目標を立てることは難しく、長期で安定的に工事を受注し続けることで売上が安定する。代金回収は工事完了後となるが、それに先立ち多額の人件費や資材費の支払いが発生するため、資金繰りについては注意が必要となる。技術・特殊工法やサービスによる差別化を図ることも必要だが、開業時は人脈を生かして受注を増やす体制づくりを行うことが重要である。
また工法等によって変わってくるが、大型の機材を購入するには数百万円という多額の費用がかかってくる。このため現場での作業のみならず、企画・設計、コスト管理、など実務からマネジメントまでを担えることが重要である。
※開業資金、売上計画、損益イメージの数値は、開業状況等により異なります。
(本シリーズのレポートは作成時点における情報を元に作成した一般的な内容のものであるため、開業を検討する際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)