ビジネスQ&A

社内の震災対応などの防災対策を見直すには、どのようにすればよいですか?

社内の震災や防災対応を考えています。今まで社内では、ほとんど何も手を打っていませんでした。どのような手順で社内の防災体制強化、災害予防対策をすればよいでしょうか?

回答

防災・災害予防対策は、3段階(リスクの把握や被害想定により災害を認識、被害を予防し軽減するための対策、防災体制の整備)に分けて進め、さらに事業継続計画(BCP)に発展させるとよいでしょう。

災害予防対策は、以下のとおり大きく3つの段階に分けることができますので、そのステップで進め、その体制ができあがったら、事業継続計画(BCP)に発展させると無理なく進められます。

【防災体制の整備】

1.リスクの把握や被害想定により災害を認識

災害予防対策の最初のステップは、リスク把握や評価、被害想定により災害を知ることです。災害には地域依存し、地震や風水害のほか、地域によって火山災害、原子力災害、危険物施設での事故なども考えられます。

まず、自社の地域でどのような災害が起こりうるかを把握します。過去の災害や最新の予測に基づいて、リスクを把握し予想される被害を検討します。各都道府県や国の機関では、被害の範囲や規模を地図にまとめたハザードマップや、被害想定などを作成している例もありますので、それらも参考に防災対策に取り組みます。

2.被害を予防し軽減するための対策

その内容としては、被害の軽減策、体制の整備、情報連絡、資機材や備蓄の確保、活動計画の策定、住民との情報共有、教育や訓練などがあげられます。

最初に、被害軽減・予防のための具体的な計画・目標を定めます。具体的な数値目標や優先事項を設定すると、計画がより明確になります。

災害対策の拠点や避難所のような施設と、非常用の通信設備や電源など、設備の整備や充実も大切です。これにより災害対策の環境を改善することができます。

地震対策では、建物の耐震化や設備機械・什器の転倒防止などについて、社内で対策、見直しを継続的に行うことが必要です。

3.防災体制の整備

災害時に迅速・的確な活動が行えるよう、組織体制を整備し、社内に明示することが重要です。会社では、防災責任者、防火管理者の選任、自営消防組織の設置、大規模地震災害に対応した消防計画の策定が必要です。組織の体制を充実させる対策として、専門の教育や研修を受けたり、他の関係部課との連携を進めたりすることが考えられます。また、防災責任者が不在の場合を想定し、その時の代行者や役割を決めておくことも重要です。

災害発生時の連絡や参集の方法、災害対策本部の設置基準など具体的に取り決めた防災規定を作成します。これらの体制を検討して具体的な行動のマニュアルを作成し、訓練を行います。

地域の関係機関、民間団体、ボランティア、そして他市町村などとの間で協定を締結するなど、非常時の協力体制を強めることも大切です。定期的に情報交換や防災訓練を重ねて、顔の見える関係を構築しておくことも効果的です。

【会社の事業継続(BC)体制の整備】

以上の防災体制の整備ができたら、次に、事業継続計画(BCP)を策定することをお勧めします。防災対策と事業継続計画(BCP)との違いは、概ね下表のようになります。

表:防災対策と事業継続計画(BCP)との違い 表:防災対策と事業継続計画(BCP)との違い
表:防災対策と事業継続計画(BCP)との違い
回答者

中小企業診断士
渡辺 英男

関連情報

内閣府

総務省消防庁

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