ビジネスQ&A

自店の商圏を正確に把握したいと思っていますが、どうしたらよいですか?

住宅街で洋菓子店を営んでいます。最近商圏内の住民の入れ替わりが激しく、どのような属性(年代・性別・職業・価値観など)の方が住んでいるのかが分かりにくくなってきています。経験上、肌で感じるものはあるのですが、客観的なデータなどはどのようにすれば調べられるのでしょうか?

回答

客観的データは、役所・図書館やインターネット・商圏分析ソフトなど、入手する手段はたくさんあります。複数のデータを見たうえで、データなどに反映しにくい自店の商圏特性を勘案し、販売戦略を練りましょう。

自店の商圏内にどのような年齢、職業、性別、ライフスタイルの潜在顧客が存在するかを知ることは、お店の経営を考えるうえで、重要な基礎となるものです。かつ、これらについては一度確認したものが続くわけではなく、時代とともに変わっていくため、適切な間隔でそれらを確認されようとするのはたいへんよい心がけだと思います。

【データの調べ方】

データの調べ方について、以下にご説明します。

(1)市区町村役場などを訪問すれば閲覧できる公式データ

たとえば区役所に行けば、人口動態などを調査した「行政要覧」があり、その区内の人口数推移、男女別や年代別の人口構成比や、区の中をさらに地域や町名で細かくエリア分けした地域別の年代人口などのデータを閲覧することができます。年代別の数字が出ていますので、ご自身が肌で感じているものと、客観的な数字がどの程度整合しているのかを見てみるのもよいでしょう。

役所以外にも、地域の図書館においては、その地域にまつわる統計データが閲覧できる場合があります。また、ほとんどの役所や図書館には、そのエリアの住宅地図がありますので、あらためてこれを詳細に確認してみて、商圏内にどのような人たちがいるのか、概要を掴んでおくのもよいでしょう。

外出する時間がなかなかとれないという方には、やはりインターネットがお奨めです。国勢調査や自治体、業界団体などの統計数値はインターネットで公開されています。データの充実度は調査主体ごとにバラツキがありますが、なかにはかなり充実しているものもありますので、参考にしてみてください。関連するリンクを関連情報に列挙しています。

(2)数字に表れにくいデータ

上記であげたような数値データ以外にも、商圏内の動向を把握するために、数字で表現しにくいデータを知ることも重要です。商圏内顧客のライフスタイルや価値観、可処分所得などは、客観的データとしては表れにくいものですが、たとえば近隣に高校・大学などの学校や、大きな会社、映画館やショッピングセンターなどの集客施設がある場合は、そこにいる人たちがどのような価値観・ライフスタイル・所得層なのかを調査・分析してみるのもよいでしょう。実際に現地に行ってみる、そこにいる人たちを読者層としている雑誌を読んでみる、そこで働いている人たちに話を聞いてみるなど、なるべく近い距離で得られる情報をもとに、自社の商品を売り込む余地がないか検討してみましょう。

(3)競合店調査

商圏調査というと、すでに述べた潜在顧客のデータと、もう一方で商圏内のどのような競合店があるのかを分析することが重要です。

こちらについては、正確なデータは公開されていないものが多いので、なかなか得難いものですが、方法はいくつかあります。

  1. 出入り業者からの情報
  2. 来店客との会話から得られる情報
  3. 実際に訪問して得られる情報

(4)商圏分析ソフト

以上にあげた作業は、自分で行うこともできますが、最近ではPCを利用して、これらを一括してデータ分析してくれる便利なソフトも販売されていますので、興味のある方は利用されてみてもよいでしょう。

ただし、このとき注意しなければならないのは、これらのソフトは汎用性が重視されているため、個々の店の詳細な特性までは反映されにくいということです。その意味で、これらの市販のソフトで得られた結果を絶対的なものとして信じ込むのではなく、あくまで参考データとしてとらえ、自分の店の特性を考慮したうえで、販売戦略を決めるのがよいでしょう。

回答者

中小企業政策研究会

同じテーマの記事