アフロが探す職員は本日休暇だという。困ったアフロはちょうど目に止まった別の職員に休暇中の職員の仕事を変わりに頼むことにした。が、その職員から「それは〇〇さんの仕事でしょう?私に兼任させるのでしたらお給料を倍にしてもらえるのですか?」と訴えられる。強い主張に「は?」と鼻白んでいるアフロに別の職員が「◇◇さんより私のほうが優秀なのに給料が同じなのは納得がいかない!」「私もです!いつ昇給してもらえるんですか?」と口々に要求を述べてくる。職員の剣幕に心が折れたアフロは老師の経営する居酒屋で「昇給への主張が強い国もある。心を強く持て」と慰めの言葉をかけられるのであった…。

23話にも書きましたが、アジアの国々のワーカーは報酬やジョブホッピングなどに高い関心があります。そのため事あるごとに昇給の交渉をされることも少なくないようです。全ての要求をのむわけにはいきませんが、モチベーションの低下、引き抜きなどを防ぐため、ある程度の対応は必要です。同業他社の給与水準などを調査し適切な給料を設定したり、臨時の報奨金制度を作るなど、状況に応じて対応策を考えましょう。

【SWBS支援者コラム】
現地の人たちとうまくつきあうために

アジアでは、他人の給料を気にする傾向が強く、安易な評価で昇給を決めていると、必ず不満が出てきます。そこで、業務内容を詳細に決めること、評価を点数制にして理由付けを明確にすること、採点者を複数としローカルの責任者も入れることの3点が重要となります。具体的には、給与の標準相場情報を入手し、ポジションごとの資格と給与水準を作成して、固定給与と実績に応じたボーナスの使い分けをしましょう。従業員との業務内容及び給与交渉の年1回の面談をお勧めします。

給与のベースアップは最終手段に

海外では、同じ会社で定年まで勤めるという観念がなく、絶えず転職先を探す傾向にあります。ジョブホッピングを防ぐ方法のひとつに上げられる「昇給」には限界があります。対処法としては、「工場内にシャワールームを設け日本製の石鹸を置くなど福利厚生をよくする」「住宅地に工場を作り通勤に利便性を持たせる」「誕生日プレゼントや、家族ぐるみのスポーツ大会や社員旅行を開催する」などが挙げられます。とくに従業員の親御さんへの配慮は、有効な手段と言えるでしょう。製造商品の配送などがなければ、競合他社の少ない内陸部や地方への展開も視野に入れることをお勧めします。