展示会で反応の良かった商品の図面や技術の詳細を海外に送ろうとする九条麗華を押し留める押原梨乃。強い口調でコア技術の流出の懸念を訴える押原梨乃に「そんな…まさか…」と流失の可能性を否定するとともに押原の無口キャラの崩壊にツッコミを入れる九条麗華。「いいえ…海外は魑魅魍魎が跋扈する魔界。一度足を踏み入れれば一瞬の油断も命取りなのよ!」とまくしたてる押原梨乃。「奴らは血に飢えてる…私もあの頃は毎日がサバイバルで…」と思いを馳せる押原梨乃に「この子…一体、どんな過去があるのかしら…」とその姿を憂う九条麗華なのであった。

押原さんにいったいどんな過去があるんでしょうか。さて、展示会で海外のバイヤーなどから図面や技術の詳細を聞かれることがあります。コアコンピタンスの流出は海外進出のチャンスを潰してしまうどころか、海外で安価な製品を作られ市場を奪われる危険性もあります。安易な提供は避けましょう。とはいえ一定の情報を提供しなければビジネスは生まれません。海外担当者内でどれがコアコンピタンスにあたるかの認識を共有しておくことが大切です。

【SWBS支援者コラム】
知的資産の権利登録を忘れずに

日本企業の海外展開が進むなか、企業が長年の努力によって蓄積してきた知的資産が流出することで、その企業が海外市場で得られたはずの売上高を現地企業に奪われてしまうことは珍しくありません。

海外展開の際に重要なことは、自社の知的資産が、ビジネスをしようとするその国において、知的財産権として権利登録されていることです。この権利登録なしには、たとえ自社の知的資産が現地企業によって侵害されたとしても、「侵害された」と主張することができません。

「守りたい」と「共有したい」を選別

知的財産権のうち、特許権の観点から自社のコアコンピタンスをビジネスに生かすにはどうしたらよいでしょうか。特許権には、自社の知的資産を「独占」する側面と、「共有」して標準化する側面があります。自社の知的資産のうち、独占したい部分は特許権で保護し、共有したい部分は自社がライセンサーとなりライセンシーに特許権の使用許諾を認め、そこからライセンス料を受けることができます。

知的財産権を保護し、自社のコアコンピタンスのうち、「独占する部分」と「共有する部分」を明確にすれば、海外ビジネスリスクを軽減させ、売上高の向上が期待できます。

コラム執筆者