2013年5月に名古屋市内で起業。社名は「Unify(一つにする)」と「Family(家族)」を合わせたものだ。当初は、保育園での日常の様子を写真撮影して販売するというフォト事業を手掛けた。わが子の様子をおさめた写真があれば保護者は間違いなく喜ぶが、保育者は多忙で、写真を撮影する余裕がない。「この問題を解決したい。私にしかできない事業かもしれない」という思いで始めたという。
事業費は子どもの養育費として貯めていた資金を流用。それが底を尽いた際には学生時代の友人らからの出資でしのいだ。その後、園児の顔を認識して写真を自動で振り分ける機能を開発したことで、保育業界最大手の企業から大型受注を得た。こうした実績もあり、2015年10月にベンチャーキャピタルなどから約3億円の資金を調達できた。
さらに大きな契機となったのが、アンパンマンをはじめとする絵本などで有名なフレーベル館との提携だった。土岐氏が保育園へ営業に行ってもまともに相手にされなかった頃、保育園に頻繁に出入りしている業者があり、そのひとつがフレーベル館だった。そこで土岐氏はフレーベル館にフォト事業での協業を打診。幸いなことに、フレーベル館も児童書など有形商材だけでなくデジタルコンテンツを模索していた時期だった。しかも「保育園や幼稚園にICTを活用すべきだ」とのビジョンが一致し、2015年から協業を開始した。そして、この提携はフレーベル館の親会社である凸版印刷にもつながった。2017年10月には「午睡チェック」の発表に合わせ、凸版印刷と資本業務提携を行い、同社などから約10億円の資金を調達。2019年9月にも約35億円の追加出資を受けた。また、リクルートから承継した電子連絡帳・登降園サービス「キッズリー」についても、最初に譲渡を持ち掛けられたフレーベル館がユニファに話を持ち込んで実現したものである。