宗教法人等に対する寄付金(指定寄付金等を除きます)
その他(指定寄付金等、特定公益増進法人等に対する寄付金に該当しないもの)に対する寄付金
損金算入限度額は、普通法人の場合、次の算式で算出された金額まで損金に算入できます。
*「その事業年度の所得の金額」は寄付金支出前の金額です。
算式からわかるように、例えば「資本金1000万、赤字の会社」等は上記の算式にあてはめてみると6,250円しか損金算入できません。ですから、寄付金による節税効果を考えている方は、注意が必要です。
交際費と寄付金の区分
「交際費」と「寄付金」はよく似ており、経理処理においても、どちらの区分にするか迷うことも多いと思います。
両方の定義を法人税法等の法令に従えば、交際費とは「得意先や仕入先その他事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答などの行為のために支出する費用」をいい、寄付金とは「金銭、物品その他経済的利益の贈与又は無償の供与」をいいます。
ですから、支出の名義にとらわれず、個々に的確に判断していくことが必要となるでしょう。
なお、租税特別措置法61条の4には特に(1)社会事業団体、政治団体に対する拠金(2)神社の祭礼等の寄贈金、は交際費等に含まれないものとすることとされています。
企業版ふるさと納税
1.概要
個人が行うふるさと納税は、平成27年1月から税額控除上限額が個人住民税所得割額の2割に引き上げられ、爆発的に利用者が増えたことから、各自治体間の返礼品競争にまで発展し、総務省が高額な返礼品等の自粛を促す事態とまでなりました。
平成28年度税制改正において、地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)が創設されましたが、この2つの制度は名前こそ似ていますが、内容は全く異なる制度となっており、注意が必要です。
企業版ふるさと納税は、地方公共団体が作成し、内閣府が認定した地方創生事業に対して寄付金を拠出した青色申告法人に、従来の寄付金損金算入措置に加えて、一定の金額の税額控除を認める制度となっています。
*地方交付税の不交付団体である東京都、不交付団体で三大都市圏の既成市街地等に所在する市町村は対象外となっています。
2.税額控除限度額
税額控除限度額は税目ごとに設けられており、最大で寄付額の約30%が税額控除されます。
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法人事業税 寄付額の10%(法人事業税額の20%が上限)
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法人住民税 寄付額の20%(法人住民税法人税割額の20%が上限)
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法人税 2が寄付額の20%に達しない場合、寄付額の20%から2の控除額を差し引いた額
(寄付額の10%、法人税額の5%が上限)
控除限度額に達した場合のイメージは次の通りです。
3.企業版ふるさと納税の注意点
この企業版ふるさと納税には10万円という下限額が設定されており、これを下回った場合には税額控除が認められない他、寄付金を拠出した企業の本社が所在する地方公共団体への寄付は対象外となっています。また個人が行うふるさと納税とは異なり、拠出企業への返礼品等の経済的見返りは禁止されています。
自己負担額の面においても、個人が行うふるさと納税では最小で2千円の自己負担額で済むのに対し、企業版ふるさと納税では寄付額のおよそ4割を負担する必要がある点に注意が必要です。