労務費 300万円
直接製造に携わった人の賃金は240万円、雑役係の人の賃金は60万円でした。直接製造に携わった人はA製品の製造に800時間、B製品の製造に400時間をかけていました。
1時間あたりの単価(賃率)は、
直接労務費240万円÷1,200時間=2,000円となります。
したがって、A製品,B製品それぞれの直接労務費は以下のようになります。
A製品 @2,000×800時間=160万円
B製品 @2,000×400時間= 80万円
経費 200万円
製品の包装は外部の包装専門業者に委託しています。その専門業者からの外注費の請求は、A製品が100万円、B製品が70万円です。それ以外の経費は電力料、水道料、ガス代、消耗品費を合わせて30万円でした。この場合、外注費が直接費、その他は間接費となります。
以上を原価の3要素に分けると以下のようになります。
以上の表を直接費と間接費に分けると以下のような表になります。
コストドラーバーとは
製品別に原価計算をするには、間接費の按分が必要となります。これをコストドライバー(間接費按分基準)と呼びますが、間接材料費は製品の生産数量、間接労務費は直接作業時間、間接経費は外注加工費請求比率となります。
間接費をA製品とB製品に按分すると以下のようになります。
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間接材料費(生産数量 A製品 2,000kg 、B製品 1,600kg)
A製品 100万円÷3,600kg×2,000kg=555,556円
B製品 100万円÷3,600kg×1,600kg=444,444円
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間接労務費
A製品 60万円÷1,200時間×800時間=400,000円
B製品 60万円÷1,200時間×400時間=200,000円
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間接経費
A製品 30万円÷1,200時間×800時間=200,000円
B製品 30万円÷1,200時間×400時間=100,000円
上述の数値を表に当てはめ、製品の包装数量(この場合はA製品が3万袋、B製品が2万袋とします)で割ると1袋当たりのコストが計算できます。
以上のような計算によってできた製品の原価を元に、製品の新規性、競合品の状況などを加味して販売価格を設定していきます。実際の原価計算はもっと複雑なものになりますが、基本的な原価の構造を覚えることが大切で、それが価格戦略とつながるのです。
(高橋順一 コンサルティング・オフィス高橋 代表/中小企業診断士)