店内の商品やレイアウト、陳列方法、POPなどを長年変化させずに固定化してしまうと、いずれお客様に飽きられて客足が遠のいてしまう可能性があります。また、年月を経るにつれて、お店の周囲の環境が変わり商圏や来店客の特性も変化してその変化に取り残されてしまう可能性もあります。そのようなことにならないために、定期的に店内の見直しを行っていくことが大変重要です。
店内を見直すにあたっては自店のターゲット層を設定し、そのターゲットとなる人々が入りたくなる店作り、買いたくなる品揃えを行っていくことが売上向上に効果的です。
【どのようなお客様をターゲットにするかを決める】
一般に、万人に受け入れられる店作りをすることは難しいのですが、ターゲットを明確にすることで、売場の作り込みが容易となります。そのために、できる限り具体的にターゲットを設定することを目指します。年齢や性別を始め、居住地域や嗜好など、来てほしいお客様がある程度明確にイメージできるところまで、絞り込んで考えましょう。
ターゲットを設定するときに注意しなければならないことは、ターゲットを絞り込み過ぎないことと、自店の商圏範囲に確実に存在する人々にするという2点です。ターゲットを設定し絞り込むことは重要ですが、最低限、自店の経営が成り立つ範囲でとどめておく必要があります。
【設定したターゲットの目線で店内を見回してみる】
長くお店を経営していて従業員なども固定化していると、店舗のあちこちで店側の都合が優先された店作りになってしまうことがあります。
たとえば通路に在庫が置かれていたり、掃除が行き届いていなかったり、品揃えが仕入担当者の好みとなってしまっていたりといったことです。そのような問題を発見するために、設定したターゲット層の中の一人になったつもりであらためて店内を見てみましょう。今まで見えていなかった問題点が見えてくるはずです。
設定したターゲット層の人々が入りたくなるような店内への誘導がされているか、その人々が買いたくなるような商品が陳列されているか、価格帯は高すぎたり安すぎたりしていないか、効果的に商品を案内するPOPとなっているか、といったことを一つずつ確認していきます。
【競合店と比較してみる】
自分のお店だけではなく、競合店を観察してみることも有効です。地域によっては多様な競合店に囲まれている場合もあるかと思いますが、競合店を観察する上では自店と似たようなターゲットを設定している店を特に良く観察するようにしましょう。そういった競合店と自店の品揃え、価格、レイアウト、陳列などと比較してみることで、自店の問題点が見えてきます。
【どのように改善を行っていくか】
設定したターゲットの目線で自店を見てみたり、競合店と自店を比較したりすることにより、自店の抱える問題が浮かび上がってきたら、次にその問題の解決を図ります。1から解決策を考えるのではなく、観察した競合店の手法を参考にしたり、自店に適用できそうな手法を真似したりといったことが、解決策を考える近道です。
解決策を考える上では、店側の都合を優先せず、設定したターゲット層の人々が利用しやすくするためにはどうすればよいか、ということを常に念頭に置くことが重要です。
図1 店内改善の着眼点