誤字・脱字などのケアレスミスが目立つ
感覚が過敏であるため疲れやすく、集中力が続かない
冒頭の(質問)のような社員が周囲にいたら、戸惑うこともあるでしょう。「努力が足りないのでは」とイライラしたり、そのフォローに疲弊したりするかもしれません。
しかし本人も、失敗により叱責されることが続けば悩みます。自己肯定感が下がり、情緒不安定となると、うつなどの二次障害を引き起こしかねません。
3.発達障害が疑われる社員への対応
では、本人も周囲も気持ちよく働くために、何に気をつければよいでしょうか。
(1)発達障害の診断にこだわらず、困りごとに寄り添う
冒頭の(質問)では、「もしかして発達障害なのでは」と思われているようですが、発達障害であると決めつけずに対応しましょう。上記2.のような困りごとを抱えているなら、診断の有無にかかわらず、支援が必要です。
(2)苦手なことを理解したうえで、仕事を与える
2.で挙げたような特性と業務内容のミスマッチが発生していないか確認しましょう。たとえば、対人関係を築くのが苦手だったら、営業や接客、電話応対などの業務から外して一人でもコツコツとできるような仕事を割り当てる、手順の変更を負担に感じるならルーチンワークを任せる等、配置を見直します。いわゆる「適材適所の実現」です。
指示の仕方も、曖昧な表現は避け具体的に、指示は一つずつ、文字情報だけでなく視覚化する等、理解しやすい手法を心掛けましょう。
(3)マイナス部分にばかり目を向けない
上記2.でみたように、ちょっとしたトラブルから、周囲が疲れてしまうこともあるでしょう。しかし、それを本人にそのままぶつけて、威圧的な態度を取ったり、ルールを硬直的に押し付けたりしていては、本人にも周囲にもいいことは何一つありません。
考えてみれば、上記2.で見たような特性は、程度の差こそあれ、誰もが持っているものではないでしょうか。発達障害はその特性がより明確に出ているだけです。むしろ、職場の受け入れ態勢が整えば、驚くほどの集中力を発揮したり、ユニークなアイディアを出したりするなどの活躍も期待できます。特性を活かすために何ができそうか、検討してみてください。
4.専門家の支援も得る
ただし、上記3.は簡単なことではありません。また、当然ながら一人ひとり異なります。どんな配慮が有効か、産業医や保健師など産業保健スタッフにも相談しましょう。一方で、本人に受診勧奨するかどうかは、判断が分かれます。本人に自覚がなければ難しいのが現実でしょうが、職場で何か困っていてストレスを抱えているようなら、その困りごとを整理するという意図で、相談を促すことも考えられます。そして本人が自分の特性に気づけたら、マネジメントも工夫しやすくなります。
【参考資料】