お金を出して購入した機械が何も作り出していなく、
モノについても何も価値を生み出していません。
つまり、この3つの要素が止まっていることが「ムダ」ということになります。
2.ムダ取りの視点
実際にムダ取りを行うにあたり、3つの視点について説明します。
(1)動かないものをなくす
「ヒト」「機械」「モノ」の3つの要素で動かないものはなくすという考え方です。原材料や仕掛品など在庫管理といったモノ中心にムダ取りを進めてきた工場は多いと思います。この考え方を「ヒト」「機械」「モノ」について拡張して考えます。機械、モノの動きの条件を考慮して、現場の中にある「ヒト」「機械」「モノ」について動いていないものをなくします。
このような視点から見て、作業者の作業や機械の動いている時間がある一方、モノである部品や製品の動きが停止しているところが、徐々に見えてきます。そこで、これらのムダを排除します。
(2)金になる動きに着目する
上記で「動き」そのものに着目しましたが、次にこの動きの中にも「金になる動き」と「金にならない動き」があります。つまり価値を生んでいるかどうかです。金になる動きを残して、それ以外の動きを徹底的に排除するのです。どのような動きが価値を生み、どのような動きが価値を生まないかといった目利きが必要です。
(3)最適な機能を追求してコストを最小限にする
最適な機能とは、3つの要素すべてにおいて必要とされるだけの機能を持たせるということです。たとえば、0.01mmの精度を求められている部品に、0.001mmの精度が出せる機械が使用されているような時に、ムダが発生しているといえます。必要な機能について、ムダなお金をかけずコストを最小限にするということを考えます。
以上、3つの視点を手順にムダを取り除くことが、工場現場にとって必要となります。
【ヒトの動きのムダ取りの着眼法】
前記では、ムダの定義及びムダ取りの視点について説明しました。ここでは、ムダ取りでも最も効果が高いと思われるヒトの動きのムダ取りの着眼点について、具体的に説明します。
(1)足の動き:定位置化作業
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ムダの見方と指摘
作業台に向かって作業のできる位置の左右前後に半歩の円形を描き、この位置から作業者が離れる用事を「ムダ」と考える。
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ムダ排除の指示
離れる用事を円形の位置でできるように考え実施させる。
※多能工手持ちの場合は、それぞれの作業位置にできる円形を連結した位置にする。
(2)手の動き:定範囲化作業
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ムダの見方と指摘
手の動く範囲は、以下の基準線から外れたらムダと考え対策を検討する。
上下方向:胸からおへその範囲
後方向:手を一杯伸ばした位置からひじの張りをなくした範囲
右方向:前方をみて中心から左右60度の範囲
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ムダの排除の指示
3つの範囲に手の動きは入るようにツール、部品などの置き場を範囲内に置かせる。
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やってはいけない動作
片手作業はしない。
交差作業はしない(右手は右側、左手は左側にあるモノを取る)。
持ちかえ作業(右手から左手、左手から右手)はしない。
うしろを振り向く作業はしない。
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指先の動き
指先でつかむ・置く・入れる時に、もたつかないこと。
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指先の流れ
左右指先の動き軌跡が最少であること。
極力左右指先の軌跡が相似形に近いこと。
以上、ヒトの動きのムダ取りの着眼点について、ポイントを説明しました。ぜひ現場で確かめてみてください。