一般に、多くの有形財は同じ商品であれば品質に差異はありません。これに対し理容店などのサービス業は、サービスを提供する従業員によってサービスの品質に差異が発生します。
一般に、有形財を購入すると自宅に持ち帰って使用・消費ができますが、無形財であるサービスは提供した時点でサービスが消滅してしまうため、従業員がいかに「その場で」質の高いサービスを提供できるかが顧客満足実現のわかれ道になります。
以上のことから、ES(従業員満足)が達成されていない状況では、従業員は質の高いサービスを提供できず、CS(顧客満足)は実現できないといえます。
さらに、サービス業のマーケティングについてみていきましょう。
【サービス業のマーケティングについて】
サービス業のマーケティングには、3つの活動があります。
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企業と従業員の間で行われる活動(インターナル・マーケティング)
これは、企業が従業員に対して、能力やモチベーションを高め、従業員満足を生み出すための活動です。具体的には、教育訓練やミーティング、レクリエーションなどが挙げられます。
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企業と顧客の間で行われる活動(エクスターナル・マーケティング)
これは、企業が顧客である消費者に対して、自社のサービス品質や利便性を訴求し、自社の利用を促していく活動です。具体的には、チラシ広告やHPの開設・運営などが挙げられます。
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従業員と顧客の間で行われる活動(インタラクティブ・マーケティング)
これは、従業員が顧客に満足してもらうために、充実したサービスを行う活動です。具体的には、顧客との会話を通じて要望を汲み取ること、顧客への提案、カットやパーマの高い技術、手際の良さなどが挙げられます。
よって、企業はまず、インターナル・マーケティングを通じてES(従業員満足)を実現することが必要です。これにより、従業員の能力やモチベーションを高め、より質の高いサービスを提供することが可能となり、その結果、CS(顧客満足)の実現につながります。