最終使用時に、その形状またはデザインに機能の全部あるいは一部が依存する最終使用時の機能(end use function(s))を有するものであって、かつ、
最終使用中に化学的組成の変化がないか、あるいは成形品とは別の商業的目的を持たない組成の変化のみで、他の化学物質、混合物または成形品の最終使用時に生じる化学反応に起因するもの。ただし、流体(fluids) や粒子は、形状やデザインに関係なく成形品とはみなされない。
成形品は部品などの多く成形品を組み合わせてユニットという成形品になっています。この構成成形品の個々を分母として、濃度計算をします。RoHS指令の均質物質まで細分化することは要求されていません。
3. 成形品に対するPIP(3:1)の執行延期
TSCAは、PIP(3:1)を含むPBT 5物質の規制法は、2021年1月6日の官報で告示し、3月8日に発効しました。
PIP(3:1)の制限は以下です。
(a)禁止事項
(1)総則
本条の(a)(2)および(b)に規定されている場合を除き、すべての者は、2021年3月8日以降、PIP(3:1) 含有製品または成形品を含め、PIP(3:1)のすべての加工および商業的流通が禁止される。
(2) PIP(3:1)およびPIP(3:1)含有製品あるいは成形品の特定用途に関する段階的禁止事項
(i) 2025年1月6日以降、接着剤および封止剤用途の PIP(3:1)、接着剤および封止剤用途のPIP(3:1)含有製品、および PIP(3:1)を含む接着剤および封止剤の加工ならびに商業的流通が、全ての者について禁止される。
(ii) 2022年1月1日以降、すべての者が、写真印刷用成形品(photographic printing articles)に使用する PIP(3:1)およびPIP(3:1)を含む写真印刷用成形品を加工して商業的に流通させることを禁止される。
しかし、利害関係者から規制の延期が要望されたことを請けて、3月8日に成形品に関し9月4日までの180日間のノーアクション保証(No Action Assurance :NAA)を告示しました。
NAAは成形品が対象で、それ以外は下流通知などの義務はあります。
NAAの期限の9月3日に、PIP(3:1)が添加された成形品に関する規制遵守開始時期を2022年3月8日まで延期する“PRE-PUBLICATION NOTICE”(公開前通知)を公表しました。
正式には9月17日の官報で延長を告示しました。(*3)
同時に、告示では、近い将来、NPRM(Notice of Proposed Rulemaking)を発行し、再延長の必要性のコメントを求めるとしています。
利害関係者の意見は、数年から長いものでは10年を超えるものもあり、これらを考慮して2022年3月8日までに遵守開始日を決定すると思われます。
貴社製品の電気ユニットは、早くても2022年3月8日までは、NAAの対象となります。
4. NAAの根拠
正式に告示した規則を次々と執行を延期しており、日本の感覚からすると奇異に思えます。
PBT物質は、第6条(h)によりEPAが特定します。特定されたPBT物質は、第6条(a)の次のリスク措置をEPAが決定します。
(A)物質・混合物の製造、加工、商業的流通の禁止または制限 及び/又は
(B)物質・混合物の製造、加工、商業的流通の量の制限
この決定では、第6条(h)(5)で「実行可能」という条件が規定されています。ただ、「実行可能」の要件は示されていなく、利害関係者の要求が考慮されることになります。
最終確定まで、紆余曲折があると思われます。