私の後継創業者への道は、中小企業大学校東京校の経営後継者研修を受講したことがターニングポイントの1つになった。
全国から経営後継者候補が集まる10カ月間全日制の研修で、後継創業者になるため、様々な分野から自社分析をするカリキュラム構成だ。研修中は昼間の講義が終わると、当日夜や翌朝自社に戻り、研修で習ったことを直ぐに自社で確認・検証することを繰り返していた。現在でも、開講記念講演での講義やOB会の会長としての活動を通して受講生の方にメッセージを贈っている。コロナ禍でもOB間での交流や情報交換ができるよう、若いOBが中心となり「後継創業ネットワーク」というFacebookグループも立ち上げた。
私はこの経営後継者研修6期を受講したが、息子達も「後継創業者」になってくれるだろうと期待して、長男は36期、次男も現在開講中の41期に派遣し、私と同じ体験をさせている。
私は父親から進学のことから自社を承継するに至るまで全て自分で決めさせてもらった。取り扱い商品を陶器からアロマ・ハーブへ転換するときも「そろそろだと思っていた」と言ってくれた。今度は自分が事業を渡す立場になったが、父と同じように、息子2人にも何事も自分自身で決めることを促して育ててきたつもりだ。
成功体験よりも大事なのは決断体験。小さな「決める」を積み重ね、大きな決断ができるようにしていくことが大事だ。将来的には、息子2人にそれぞれ国内と海外に役割を分け、兄弟経営の新しい形を作っていって欲しいと思っている。