創業当初から新聞輪転機や枚葉印刷機のローラーを製造してきたことで磨いてきた技術が強み。2008年のリーマンショックを機に、新聞・書籍のデジタル化がいっそう進展したことなどで印刷関係の国内市場が縮小した。しかし、創業以来、鍛えてきた当社の技術を応用し、他分野への展開を進めることができた。また、多品種小ロットの単品加工を得意としつつ、工場の自動化を進めたことで量産にも対応できる。
同業他社や他業種の企業と連携することが当たり前だというカルチャーを有している点も強みだ。1963年12月に現在の工業団地に居を構えて以来、近隣の製造業と協力して仕事を行うという経験の積み重ねがある。さらに「つながれ!オープンイノベーションプロジェクト」を2018年に開始した。これは工場を「展示場」として開放するもので、工場を訪れた企業とつながりを持ち、事業の拡大につなげたいと考えている。2019年8月には、5軸加工機でどういった加工ができるのかを実際に見てもらおうと、5軸加工機のメーカー、DMG森精機と共同で展示会を開催。会場となった当社の工場には2日間で200人以上が訪れた。
さらに、早い段階で世代交代を行った点も挙げられる。創業70周年の2018年、私が60歳になる2022年に社長の座を長男(中原健太郎氏)に譲ることを早々に宣言した。その宣言どおり昨年1月、私は会長職に就き、長男が社長に就任。さらに次男(康太郎氏)が代表権を持つ専務に、長女(さくら子氏)が執行役員経営企画室長になり、3兄妹による若い経営陣が誕生した。宣言から数年かけて事業承継を完了させたことで、60代以上のOBたちが現役世代に対して効果的に助言する体制を保持しつつ、20~40代の若い世代を中心として安定した組織運営が行うことができている。